魚の会(うおのかい)主催 平成22年度第1回講演会

「サメ ホットニュース −メガマウスザメの最新情報−」

仲谷 一宏 先生 (北海道大学名誉教授)

演題:「サメ ホットニュース −メガマウスザメの最新情報−」
メガマウスザメは僅か30数年前(1976年)に発見された巨大ザメで、研究者間では20世紀の最大の発見のひとつとして話題になった。メガマウスザメは太平洋、インド洋、大西洋から48例の記録があり、そのうち熊野灘から東京湾の狭い海域から10例もの報告がある(日本全体では12例)。とくに神奈川県や静岡県はメガマウスザメ発見の世界的ホットスポットになっている。メガマウスザメの生態は大部分が秘密のベールに包まれているのが現状であるが、捕獲記録や標本から以下のような生態の予測がある程度可能になった。メガマウスザメは熱帯から温帯海域に分布するプランクトン食性のサメで、昼間は水深200メートル前後に留まり、夜間は水深20メートル前後まで浮上する。全長約4メートルで成熟、最大で6.3メートルに達し、温帯海域で交尾をし、熱帯海域でお産する。さらに、比較解剖の結果から、メガマウスザメは喉を拡張させてプランクトンを摂取するという新しい摂餌方式をもつことが明らかになった。
講師:仲谷 一宏(なかや かずひろ)先生
1945年千葉県生まれ。1974年北海道大学大学院博士課程を修了。水産学博士。北海道大学大学院水産科学研究院を2009年に退官し、現在は名誉教授。日本板鰓類(サメ・エイ類)研究会会長。専門は魚類の系統分類学で、特にサメ・エイ類を中心に研究を行っている。主な著書に「サメのおちんちんはふたつ」(築地書館)、「サメ・ウォッチング」(平凡社、訳・監修)、「サメの世界」(データハウス)、「日本動物大百科・軟骨魚類」(平凡社、編集・執筆)、「北日本魚類大図鑑」(北日本海洋センター)、「魚のエピソード」(東海大学出版会、共著)などがある。(世界サメ図鑑より)
講演会詳細
【日時】2010年5月9日(日曜日) 15時〜16時
【場所】神奈川県立生命の星・地球博物館 1階西側講義室
【参加費】無料
【申込み】事前申し込み不要・当日受付
【主催】魚の会(うおのかい)
【問合せ】神奈川県立生命の星・地球博物館 tel.0465-21-1515(担当:瀬能)

「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加いただければ幸いです。