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■37. 外国産カブトムシ←|→■39. 移入生物問題と動物愛護
植物防疫法の規制緩和によって、外国から生きたカブトムシ・クワガタムシの一部を国内に持ち込めるようになって4年になる。この間、ペット用として莫大な数の生きた昆虫が入ってきているが、じつはそのすべてが合法的なものとは限らない。
ペット昆虫として、カブト・クワガタ類に次ぐ人気者はハナムグリやテナガコガネなど大型のコガネムシ科甲虫らしい。インターネットで調べてみると海外各地からのハナムグリ類がズラリと販売されているし、ペット昆虫店でも商品として並べられている。
おまけに、ブリーダー対象の雑誌類にはこれらの魅力が大きく紹介され、飼育・増殖マニュアルも掲載されている。しかし、ちょっと待っていただきたい。これらハナムグリなどは国内持ち込みが許可されていないのである。
カブト・クワガタ類と違い、なぜ許可されないのだろうか。答は簡単である。ハナムグリ類のほとんどは、果実や樹液など生きた植物に依存して生活する。つまり、果樹などの害虫となる危険性が大きい。
植物防疫法はもともと、農業を病害虫から守るための法律だから、ハナムグリ類のような昆虫の輸入を認めるわけにいかないのである。
輸入が許されないものを、堂々と販売・紹介している。こうした現状を、私たちはどう考えたらよいのだろうか。まさに無法状態というしかないであろう。
もちろん、このような状態を引き起こしたのは、国内に入ってしまったそれらを取り締まる法律がないからである。
昨春、政府が生物多様性保全の新国家戦略を閣議決定しただけに、関係省庁はこのままでは無策・無責任と非難されて当然であろう。
(県立生命の星・地球博物館 高桑正敏)
南足柄市の幼稚園内で捕獲されたシロスジオオツノカナブン(アフリカ中部原産)。販売されているハナムグリ類としてはもっともポピュラーな種類のひとつ。モモを与えたところ好んで食べた
※ 2003年9月10日に、神奈川新聞に掲載された記事を再録しました。
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