地球は、その46億年の歴史の中で
ダイナミックな気候変動をくり広げてきました。
寒い地球(氷期)・暖かい地球(間氷期)をくり返してきました。
およそ1万年前に氷期から間氷期へ移りかわり、
およそ6000年前に温暖化のピークを迎えました。
その温暖最盛期、神奈川では、
現在より平均海水温が約2℃、海面が約4m高くなりました。
これが“縄文海進”とよばれるできごとです。
海面の上昇により、
川崎、横浜、横須賀、逗子、鎌倉、藤沢、茅ヶ崎、平塚、小田原などの低地は
海面下となりました。
縄文時代の地層や貝塚に残された貝をくわしく調べることは、
当時の海岸線の移動の様子や
海の古環境を知ることにつながりました。
過去の温暖化を知ることは、
これからの地球温暖化を考えるヒントになるでしょう。
縄文時代の地球温暖化は、
氷期から間氷期へ移る自然のサイクルでした。
しかし、いま起きている地球温暖化は、
人為的な要因が大きいと考えられています。
温室効果ガスである二酸化炭素の濃度は、
現在すでに過去数十万年間に知られる値を大幅に上回っています。
この企画展では、
かつて私たちの祖先が経験した、縄文時代の温暖化の様子を例に、
地球温暖化にともなう環境変化について考えていきます。 |