みなかん

さかなだより
トラフグ

フグ科トラフグ属の1種。胸鰭のすぐ後に白い縁取りのある大きな黒色斑があること、その他にも大小の不定形の黒色斑が体の背側にあること、臀鰭が白いことなどが特徴で、室蘭以南の太平洋岸、日本海、朝鮮半島、黄海、東シナ海に分布している。

夏から冬にかけては沖合で生活し、春の産卵期には接岸する。産卵は、3〜5月、水温17〜20℃、湾口や島々の間など、潮の流れが速い水深20 mくらいの砂底や砂礫底などで行われる。エビやカニ、魚類などを食べ、最大で全長約75 cmに達する。
肉、皮、 精巣は無毒、肝臓、卵巣は強毒。卵巣は12月から翌年6月にかけて毒性が強くなり、 有毒個体の割合も高くなる。

写真の個体は、1999年6月14日、当館の高橋俊雄副館長が、茅ヶ崎の沖合い約2キロの地点で、シロギス釣りの最中に釣り上げたもので、当館の魚類資料(KPM-NI 10456)として登録された。全長は約55 cmで、体長組成から推定された年齢のデータによれば、満6才のたいへん立派な成魚である。

フグと言えば高級食材の代名詞だが、中でもトラフグは最高ランクの魚であり、ましてや天然物 となると庶民が口にする機会は非常に少ない(私も養殖物しか食べたことがない)。胃袋に入れずに人類の財産として標本を提供された副館長に感謝したい。

瀬能 宏(神奈川県立生命の星・地球博物館)


カンパチ

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