神奈川県立生命の星・地球博物館

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2004年9月15日発行 年4回発行 第10巻 第3号 通巻第38号 ISSN 1341-545X

自然科学のとびら

Vol.10, No.3  神奈川県立生命の星・地球博物館  Sept., 2004


カジカガエル

新井一政(学芸員)

カジカガエル

カジカガエルは、主として比較的川幅が広い山地の渓流周辺に生息しています。通常は川すじの崖地や樹上で生活していますが、4月末頃から8月はじめにかけての繁殖期には、オスが川の瀬に集り、石の上で「フィ、フィ、フィ、フィー、フィー」と美しい声で鳴き交わして縄張りを宣言するとともに、メスを呼びます。

川の瀬音とあいまって、涼しさを感じさせる「河鹿」の鳴き声は昔から人々に親しまれ、万葉集をはじめとして多くの詩歌に詠まれてきました。現在でも、その美声を宿泊客誘致の目玉の一つにしている山間の宿も少なくありません。

県内では、丹沢、箱根、湯河原などの山地や丘陵地の川沿いに生息しています。生命の星・地球博物館がある小田原市入生田周辺は、本種の箱根での分布の最下流域にあたり、初夏の頃早川に面したテラスに出ると、川音に混じってその鳴き声が聞こえてくることがあります。

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