神奈川県立生命の星・地球博物館

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1999年3月30日発行 年4回発行 第5巻 第1号 通巻16号 ISSN 1341-545X


自然科学のとびら


Vol.5, No.1  神奈川県立生命の星・地球博物館  Mar.,1999


メダカ

Oryzias latipes (Temminck et Schlegel, 1846)

瀬能 宏(学芸員)

メダカ

小田原市産の雄
枠内左:同市産の雄(KPM−NI5393);
右:同雄未成熟魚?(KPM−NI5394)
瀬能 宏 撮影

1999年2月18日、レッドリスト(汽水・淡水魚類)が環境庁によって公表されました。その中で、メダカは、絶滅の危険が増大している種として絶滅危惧II類に位置づけられたのです。

日本では北海道を除く各地に分布し、かつては平野部の田んぼやその周辺の用水路など、身近な水辺にごくありふれた小魚でした。ところが住処の田んぼが乾田化されたり、用水路の直線化やコンクリート三面張りが進められた結果、人知れず姿を消していったようです。

神奈川県はかつてミヤコタナゴやヤリタナゴを自然の生息地から絶滅させた苦い経験を持っていますが、今またメダカがその危険にさらされています。県内に残された在来メダカの生息地は、小田原市内のごく一部に限られます。ここのメダカを保護するためには、生息地の環境保全が必要不可欠です。そのためには、科学的なデータに基づき、市民と行政が手を取り合って行動することが大切です。


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