神奈川県立生命の星・地球博物館

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2001年9月15日発行 年4回発行 第7巻 第3号 通巻26号 ISSN 1341-545X


自然科学のとびら


Vol.7, No.3  神奈川県立生命の星・地球博物館  Sept.,2001


資料紹介 ムカシオオホオジロザメ

樽 創(学芸員)

ムカシオオホオジロザメ(Carcharocles megalodon)の上顎歯(アメリカ合衆国サウスカロライナ州産)

この大きな三角形の物体は、何だと思いますか? 実はこれ、サメの歯です。こんな大きな歯を持ったサメが今の海を泳いでいたら大変ですが、この歯は約300万年前に絶滅してしまったムカシオオホオジロザメというサメの歯です。

ムカシオオホオジロザメは約1800万年前の新生代第三紀中新世に現れました。その分布は汎世界的だったようでアメリカ、ヨーロッパ、南米、東南アジアそして日本からも化石が見つかっています。神奈川県では三浦半島や大磯地域からの産出が知られています。このムカシホオジロザメの体長はどのくらいでしょうか。かつては30mとも言われていましたが、今では15m前後と考えられています。

ムカシオオホオジロザメは、意外に身近な存在でした。実は昔から各地の神社やお寺に奉納されていたのです。それも「天狗の爪」として。これだけ大きな歯を持った動物は、現在の動物ではなかなかいません。昔の人は、とてもサメの歯には見えず、誰も見たことのない天狗の爪と思ったのでしょう。

当館では平成14年の秋にサメに関する特別展を計画しています。化石から現在のサメまで展示予定です。ここで紹介した標本も展示しますので、是非ご来館ください。


ムカシオオホオジロザメ(Carcharocles megalodon)の下顎歯(アメリカ合衆国サウスカロライナ州産)



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