神奈川県立生命の星・地球博物館

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2002年12月15日発行 年4回発行 第8巻 第4号 通巻31号 ISSN 1341-545X


自然科学のとびら


Vol.8, No.4  神奈川県立生命の星・地球博物館  Dec., 2002


イモリ

Cynops pyrrhogaster

成体: 神奈川県愛川町八菅 2002年3月25日 高桑正敏撮影
幼生(右下) : 広島県東広島市 2001年7月20日 丸野内淳介撮影

丸野内淳介(外来研究員)

イモリ成体/幼生

イモリは、似た体型と語呂で爬虫綱に属するヤモリと良く混同されますが、カエルと同じく両生綱に属します。「水にいるイモリ(井守)と人家にいるヤモリ(家守、守宮)」と覚えれば分かり易いでしょう。

イモリはフグと同じ毒を持っており、その赤い腹は食おうとする動物に「食わばあたるぞ」と警告する「赤信号」です。

水田や池などの水中にいるイモリは成体です。4月から7月にかけて、ゼリー状の膜に覆われた卵を一粒ずつ水草などで包み込むように産みつけます。幼生(カエルのオタマジャクシにあたる時期)は、頭の両側に鰓が出ています。変態して上陸した幼体は、成体になるまで水に入りません。野外では、温度条件によって異なりますが、成体になるまで3年から7年かかります。寿命は10歳を越えることがあり、最高記録は23歳です。

かつてはありふれた存在だったようですが、各地から姿を消しつつあります。神奈川県では絶滅危惧種であり、他の都府県(宮城、群馬、埼玉、東京、千葉、新潟、京都、大阪、兵庫、福岡)においてもレッドデータリストのいずれかの区分に入っています。


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