神奈川県立生命の星・地球博物館

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2003年12月15日発行 年4回発行 第9巻 第4号 通巻35号 ISSN 1341-545X

自然科学のとびら

Vol.9, No.4  神奈川県立生命の星・地球博物館  Dec, 2003


丹沢空撮

田中徳久(学芸員)

丹沢空撮:中央少し右手前から中が、表尾根から塔ヶ岳の登山道
中央少し右手前から中が、表尾根から塔ヶ岳の登山道。'99年11月撮影。

『丹沢大山自然環境総合調査報告書』(1997年)の序で、遠山三樹夫調査団長は、昭和22年、最初に塔ヶ岳に立った時、その周辺にはブナ林があり、山頂には風衝草原が存在していた、と記している。当時、すでに山頂周辺には草原が広がっていたが、今とは異なる植物相豊かな自然の草原に近いものであった。しかし、その後、草原は裸地となり、現在の草原はそれが復元されたものである。ブナの林も当時より大きく後退している。尾根沿いの薄くくすんだ黄緑色の部分がササ原や緑化された場所である。また、奥に見える主稜も含め、そこかしこに崩壊による白い地肌が見えている。崩れやすい山体も丹沢の特徴のひとつであり、大きな問題ではあるが、そこには、ビランジやクロテンコオトギリなど、崩壊地を生活の本拠する植物が存在するのも丹沢の特徴である。

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