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学芸員の渡辺が新種のハチを発表しました

2017年7月20日更新

当館学芸員の渡辺が、日本産のAmphirhachis属(ヒメバチ科)の寄生蜂を分類学的に再検討した論文が、2017年7月13日発行の動物分類学の国際誌ZooKeysに掲載されました。本論文中では、既知の2種に加え、以下の2種を新たに記載・命名しました。

 

Amphirhachis fujiei Watanabe, 2017

分布:北海道、本州(茨城県、栃木県、神奈川県、山梨県、長野県、和歌山県、兵庫県、鳥取県)、四国(愛媛県)、九州(福岡県)

タイプ産地:和歌山県田辺市龍神

 

種小名は、渡辺の友人であり、コマユバチ科寄生蜂の研究者でもある、大阪市立自然史博物館外来研究員の藤江隼平氏にちなみます。ホロタイプに指定した標本は、氏によって採集されたものです。神奈川県では丹沢山地(丹沢山、大室山、菰釣山)と小田原市で得られています。

 

Amphirhachis miyabi Watanabe, 2017

分布:本州(愛知県)、九州(宮崎県)、対馬、屋久島

タイプ産地:長崎県対馬上対馬町泉

 

種小名は日本語の「雅(みやび)」によります。世界的に見て派手な種、あるいは地味な種が多いAmphirhachis属の中にあって、本種がもつ日本的で上品な美しさにちなみました。本種の分布は照葉樹林と関係していると思われ、照葉樹林が多い神奈川県の西部では、今後発見される可能性があります。

 

本研究で使用された標本のうち、両新種のホロタイプ(KPM-NK 5006310, 5006320)と一部のパラタイプ(KPM-NK 5002364~5002366, 5006311~5006319)、および多数の既知種2種の標本が当館に収蔵されています。

 

※KPM-NKは当館の資料番号であることを示す記号です。

 

新種のハチの画像

図1.Amphirhachis fujiei Watanabe, 2017のメス(ホロタイプ:KPM-NK 5006310)

新種のハチの画像

図2.Amphirhachis miyabi Watanabe, 2017のメス(ホロタイプ:KPM-NK 5006320)

 

 

論文詳細

Kyohei Watanabe (2017) Revision of the genus Amphirhachis Townes, 1970 (Hymenoptera, Ichneumonidae, Banchinae), from Japan.

ZooKeys, 685: 49-64. DOI: https://doi.org/10.3897/zookeys.685.13552外部リンクアイコン[外部リンク](論文はオープンアクセスです)