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学芸員の瀬能が海水魚の新種に関する共著論文を発表しました

2017年11月1日更新

学芸員の瀬能が、シドニー大学のギル博士、オーストラリア博物館に所属するギル博士の学生であるティー氏との共同研究により、小笠原諸島から得られた海水魚の1新種の論文を動物分類学に関する国際的学術誌『Zootaxa』に発表しました。この魚はハタ科のナガハナダイ属Pseudanthiasに分類され、雄の鮮やかな体色がお酒のテキーラ・サンライズを彷彿とさせることから、“tequila”という学名が与えられました。また、新しい標準和名ボニンハナダイの“ボニン”は、発見地である小笠原諸島の英名(Bonin Islands)にちなんで命名されたものですが、この語源は日本語で、かつて小笠原諸島が無人島(ぶにんしま)と呼ばれていたことに由来する言われています。使用された標本は、学名の基準となるホロタイプ(KPM-NI 3579;写真1)、その予備標本となるパラタイプ(KPM-NI 3578;写真2)のいずれもが当館所蔵の標本です。本種は雄の腹鰭全体が鮮やかな黄色であることが特徴で、日本国内では小笠原諸島父島列島の水深22~45 mの岩礁から記録されているに過ぎない稀種です。雌性先熟型の性転換をすると考えられ、1個体の雄と少数の雌からなるハレムを形成しています。

 

論文情報

Gill, A. C., Y.-K. Tea and H. Senou. 2017 (October 30). Pseudanthias tequila, a new species of anthiadine serranid from the Ogasawara and Mariana Islands. Zootaxa, 4341(1): 67-76. Doi: http://doi.org/10.11646/zootaxa.4341.1.5外部リンクアイコン[外部リンク]

 

ボニンハナダイの雄の画像

写真1 ボニンハナダイPseudanthias tequila, KPM-NI 3759, ホロタイプ 雄 体長59.3 mm 小笠原諸島弟島

ボニンハナダイの雌の画像

写真2 ボニンハナダイPseudanthias tequila, KPM-NI 3758, パラタイプ 雌 体長31.5 mm 小笠原諸島弟島

 

 

※KPM-NIは当館の魚類標本の資料番号であることを示す記号です。また、資料番号は、当館の電子台帳上ではコンピューターでデータを管理する都合上、ゼロを付加した7桁の数字で入力されています。