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学芸員の松本による新種の絶滅両生類に関する共同研究の成果が学術誌に掲載され、白山市が記者発表を行ないました

2018年4月7日更新

学芸員の松本とロンドン大学スーザン・エバンス教授は、石川県白山市桑島に分布する桑島層(前期白亜紀)から新種の両生類を発見し、米国の国際誌『プロスワン』に論文を掲載しました。また、この研究成果については、4月6日に石川県白山市役所が記者発表を行ないました。

 

詳細

白山市(旧白峰村)の桑島化石壁(中生代白亜紀前期、約1億3,000万前)から産出した両生類化石について学芸員の松本とロンドン大学のスーザン・エバンス教授が研究した結果、アルバノペトン科の新属新種であることを確認し、Shirerpeton isajii 「シラーペトン・イサジイ」と命名しました。アルバノペトン科は中生代ジュラ紀に出現し、新生代新第三紀鮮新世に絶滅したとされる両生類で、その外形は陸生のサンショウウオに似ています。これまでアルバノペトン科は4属のみで構成され、主に北米とヨーロッパに分布していた事が知られていました。今回白山市から発見されたアルバノペトン科の化石は、東アジア初の報告であり、さらにアジア最古の化石記録でもあるため、世界的にも重要な発見として注目されています。この発見により、アルバノペトン科はこれまでに予想されていたよりも早くからアジアに分布を広げていた事を明らかにしました。また、頭骨が立体的に保存され、詳細な解剖学的特徴を明らかにできたことから、アジアにおける彼らの初期進化や生活様式などを理解する上で重要な発見となりました。

 

※なお、4月14日(土曜)に今回の研究成果をもとにした講演会を行ないます。詳しくは「第129回 サロン・ド・小田原」のページをご確認ください。

 

論文情報

The first record of albanerpetontid amphibians (Amphibia: Albanerpetontidae) from East Asia
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0189767外部リンク

 

削った石から肌の一部が見える

図1.シラーペトン・イサジイのホロタイプSBEI 2459
大倉正敏氏撮影(白峰化石調査センター所蔵)

新種の学名Shirerpeton isajii (シラーペトン・イサジイ)
新属名Shirerpeton (シラーペトン)
Shire-: 白山市白峰の「白」より,-herpeton: ギリシャ語で「這うもの」を意味する。
新種小名isajii  (イサジイ)
千葉中央博物館の伊左治鎭司博士の長年にわたる手取層群桑島層の研究活動に敬意を表して献名。
ホロタイプ:SBEI 2459, 15 mm x 25 mmの母岩に保存された頭骨及び椎体

 

画像をクリックすると動画が再生されます

図2.CT画像を立体構築した動画 [MP4(2MB)]

µCTで撮像したことで、母岩の中にも多くの骨が保存されていたことが明らかになった.1個体分の骨が計43個発見された.

 

サンショウウオのような姿

図3.シラーペトン・イサジイの復元画(山本 匠さん製作)

 

記者の前で解説する松本とエバンス教授

図4.記者発表の様子

 

記事

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