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石田祐子 (ISHIDA, Yuko)

石田祐子 (ISHIDA, Yuko)

石田 祐子の写真

氏名 石田祐子 (ISHIDA, Yuko)
所属 動物・植物グループ 学芸員
専門 植物生態学・植生学
E-mail i-yuko@nh.kanagawa-museum.jp
維管束植物を担当しています。 森があったり、湿地があったり、舗装道路の隙間に植物が生えていたり…。植物はのびのび生活できそうな場所はもちろん、一見そうではなさそうな場所にも生育しています。それぞれの植物がどんな戦略をもって生育しているのか。私は、そんな植物の生きざまに興味があり、植物の分布とその生態についての研究を行っています。

2023年10月24日 更新

 

資料収集(あつめる)

さく葉標本

植物の分布の記録となるさく葉標本を集めています。

調査・研究(しらべる)

植物環境の生育

一見、平らに見える草原も、微細な地形に応じた環境の違いで異なる植物群落が成立しています。その群落の成立する鍵になる要因とは何か?そんなことを考えながら、どこにどんな植物が生えているのか、それぞれの植物がどんな環境に生育しているのか調べています。

樹木の太さや高さを調べています

森林の樹木が何らかの理由で枯れると、その空いた場所をめぐる樹木の競争が起こります。次にその場所を占めるのは同じ種の樹木でしょうか、これまでとは違う種の樹木でしょうか…。森林がどのように世代交代をしているのかを明らかにするため、森林を構成している樹木の太さや高さを調べています。

収蔵庫に納められた標本の調査を行っています

また、地域のフロラ(植物相)を調べるため、現地調査のほか、収蔵庫に納められた標本の調査を行っています。

 

論文・著作等抜粋

【植生】

  • 石田祐子・松江大輔・井上亮平・小松(谷津倉)勇太・武生雅明・中村幸人, 2022. 北アルプス後立山連峰北部における広葉草原の種組成と成立要因.植生学会誌, 39(1) : 15-29.
  • 石田祐子・武生雅明・中村幸人, 2021.北アルプス後立山連峰北部における高山荒原の種組成と環境要因.生態環境研究(ECO-HABITAT), 27(1):11-25.
  • 若松伸彦・石田祐子・深町篤子・比嘉基紀・吉田圭一郎・菊池多賀夫, 2017. モミ―イヌブナ林の50年間の林分構造の変化. 植生学会誌34(1), 39-53.
  • Ishida, Y., D. Matsue, M. Takyu and Y. Nakamura, 2016.Species composition and distribution of snow-patch meadow on northern part of Ushiro Tateyama mountain range, Central Japan. ECO-HABITAT, 23(1), 23-40.
  • 大塚孝一・堀田昌伸・石田祐子・浜田崇・川上美保子・横井力, 2016. 長野県上田市における常緑広葉樹シラカシ逸出個体の成長過程. 長野県環境保全研究所研究報告, (12):1-6.
  • Nakamura, Y., T. Shitara, P. Krestov, Y. Ishida and S. Suziki, 2015.Distribution of Betula species in Japan.Ber. d. Reinh.-Tüxen-Ges. 27, 35-48. Hannover.
  • 石田祐子・武生雅明・中村幸人, 2014. 南アルプス北岳におけるダケカンバ林の種組と分布パターン. 植生学会誌, 31(2):129-142.

【植物分類・植物分布】

  • 石田祐子・寺井京子・埜村恵美子・勝山輝男, 2022. 藤沢市でコケセンボンギクモドキの生育を確認. Flora Kanagawa, (92):1106‐1107.
  • 石田祐子・藤田淳一, 2022. 神奈川県内2ヶ所でニセカントウタンポポを確認. Flora Kanagawa, (92):1107‐1108.
  • 藤田淳一・大塚孝一・星山耕一・上野勝典・上野由貴枝・松田貴子・中村千賀・石田祐子・島野光司, 2022. 長野県植物誌パイロット版Ⅱ. 長野県植物研究会誌, (55) :159-166.
  • 石田祐子, 2022. 神奈川県立生命の星・地球博物館(KPM)収蔵標本および画像資料から見出された『長野県植物目録(2017年版)』に追加すべき種.長野県植物研究会誌, (55):155-158.
  • 石田祐子・山本絢子・田中徳久, 2022. 二宮町でカギカズラを確認. Flora Kanagawa, (91): 1090.
  • Shitara, T., Y. Ishida, S. Fukui and J. Fujita, 2019.New Localities of Betula costata (Betulaceae) from Nagano Prefecture, Japan. Journal of Japanese Botany, 94(2):112-116.
  • 長野県外来植物目録編纂委員会(委員: 大塚孝一・星山耕一・尾関雅章・石田祐子), 2018.長野県外来植物目録.中央プリント株式会社, 長野.
  • 石田祐子・中山 洌, 2018. 長野県環境保全研究所飯綱庁舎自然観察路の植物相補遺Ⅱ. 長野県環境保全研究所研究報告, (14):19-22.
  • 尾関雅章・石田祐子・大塚孝一・藤田淳一・佐藤利幸, 2018. 長野県の標本資料密度:長野県植物誌改定での重点調査区はどこに?. 長野県植物研究会誌, (51): 17-20.
  • 大塚孝一・星山耕一・藤田淳一・尾関雅章・石田祐子, 2018.「長野県植物目録」補遺(1).長野県植物研究会誌, (51):117-126.
  • 長野県植物目録編纂委員会(委員:大塚孝一・星山耕一・藤田淳一・尾関雅章・石田祐子), 2017. 長野県植物目録. 中央プリント株式会社, 長野.

【保全】

  • 田中徳久・勝山輝男・秋山幸也・大西亘・田村淳・山本薫・石田祐子, 2022. 維管束植物. 神奈川県環境農政局緑政部自然環境保全課・神奈川県立生命の星・地球博物館編, 神奈川県レッドデータブック2022 植物編, pp. 44-326. 神奈川県, 横浜.
  • 石田祐子・尾関雅章・高野(竹中)宏平・大塚孝一・堀田昌伸, 2018. 長野県における生態系被害防止外来種リスト補遺Ⅰ. 長野県環境保全研究所研究報告, (14):39-42.
  • 石田祐子, 2017. 希少植物の生息域外保全とその可能性. 長野県環境保全研究所研究報告, (13):1-12.
  • 堀田昌伸・須賀丈・北野聡・尾関雅章・大塚孝一・黒江美紗子・石田祐子・岸元良輔, 2017.長野県における生態系被害防止外来種リスト. 長野県環境保全研究所研究報告, (13):31-40.
  • 石田祐子・武生雅明・秋田由樹・増馬健太・前田瑞季・大塚孝一, 2016. 長野県北安曇郡小谷村におけるアズミノヘラオモダカ(オモダカ科)の自生地確認. 長野県環境保全研究所研究報告, (12): 29-33.
  • 中村幸人・松江大輔・石田祐子・木村哲明・永井和久・中名生幾子, 2013. 平成24年度富士箱根伊豆国立公園箱根地域における生態系の維持回復のための調査業務報告書.平成24年度富士箱根伊豆国立公園箱根地域における生態系の維持回復のための調査業務報告書 P. 3-16.

【博物館活動】

  • 石田祐子, 2021. 神奈川県立生命の星 ・ 地球博物館の 収蔵資料公開スタート. FROLA KANAGAWA, (90):1086-1087.
  • 石田祐子・浜田崇・尾関雅章, 2019. 長野県環境保全研究所植物標本庫(NAC)および資料室の温度環境. 長野県環境保全研究所研究報告, (15):61-64.
  • 石田祐子・藤田淳一・大塚孝一, 2017. 過去・現在・未来の情報源 さく葉標本 ―その作製方法-. 長野県植物研究会誌(50), 145-152.
  • 富樫均・石田祐子,2015. “ 自然史王国 ” 信州を歩く ~なんじゃもんじゃの蛇紋岩編~.みどりのこえ(51):10.

展示(みせる)

植物はもちろん、広く自然の魅力を伝える展示に取り組んでいます。

 
  • 2022年度 ミニ企画展:地球博のうさぎ
    2023年の干支のウサギにちなんで、ウサギに関連する当館所蔵の資料を紹介しました。
  • 2020年度 ミニ企画展:シダの世界へようこそ
    シダ植物を調べる際の最初の観察ポイントである「葉の形」をテーマとし、さく葉標本(押し葉標本)をもとに、シダの葉のさまざまな形を紹介しました。
  • 2019年度 ミニ企画展:ウメ-花のつくりと形-
    ウメの花のつくりを解説し、ウメの栽培品種の花の写真を展示しました。また、バイカウツギなど、名前に「梅」がつく植物をご紹介しました。

教育・普及(つたえる)

植物を楽しむきっかけになるような講座等を実施しています。

シダ植物の調べ方に関する講座を担当するほか、観察会等も行っています(詳細はイベントページへ)。

 

また、遊びを通して植物を学べる様々なものを作っています。

  • 生きものDEビンゴ
    身近ないきものや、葉や花を題材にしたビンゴゲームを作成しました。

 

シダ植物 1
シダ植物 2

普及的著作等(抜粋)

  • 石田祐子, 2023. 高山のお花畑 植物たちの逃避地. 愛しの生態系 研究者とまもる「陸の豊かさ」 植生学会 編, 前迫ゆり責任編集, 92-97. 株式会社 文一総合出版. 東京. 
  • 石田祐子, 2022. 受け継ぐ研究 60年目の再調査. 自然科学のとびら, 28 (3) (No.108):17
  • 石田祐子, 2022. <植物コラム>花から果実ができるまで. 友の会通信, 26(1) (No.116):8
  • 石田祐子, 2022. ウェブで楽しむ地球博「生きものDEビンゴ」の取り組み. 全科協ニュース, 52(2):2-4.
  • 石田祐子, 2021. アオネカズラの名前の由来と生態. 神静民報.  
  • 石田祐子, 2021. 家の近くの植物を楽しむ. 自然科学のとびら,  Vol. 27(4) (No. 105):28-29. 
  • 石田祐子, 2021. 富士箱根地域のサクラと言えば?. 神静民報. 
  • 石田祐子, 2020. フレキシブルなダケカンバ. 自然科学のとびら, 26(2): 14–15. 
  • 石田祐子, 2019. 岩場に生きる植物 ハコネコメツツジ. 神静民報. 
  • 石田祐子・堀田昌伸, 2017. 信州自然ガイドNo.2小谷村栂池湿原. みどりのこえ(54):14. 

  • 富樫均・石田祐子, 2016. 信州自然ガイドNo.1富士見町入笠山. みどりのこえ(53):9. 

 

学芸トピックス

学芸員の活動成果や、メディアに取り上げられた際の情報を紹介しています。

学芸トピックス―石田祐子―