学芸トピックス―瀬能 宏―
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学芸員の瀬能が伊豆大島に現れためずらしい魚についてテレビ番組でコメントしました

学芸員の瀬能が伊豆大島に現れためずらしい魚についてテレビ番組でコメントしました

2014年6月19日更新

6月16日にNHK総合テレビで放映された「首都圏ネットワーク」のコーナー「初夏を迎えた伊豆大島の海」で、NHKの潜水取材班が5月23日に伊豆大島で水中撮影に成功したフリソデウオとオキフリソデウオの映像が放映されました。この番組の中で、これら2種の成魚が、しかも同時に水中で撮影されることはきわめてめずらしいことや、伊豆大島での出現要因について学芸員の瀬能がコメントしました。これら2種は沖合の中深層(光は届くけれどもプランクトン植物が光合成を行うには明るさが足りない水深帯)に生息し、太平洋岸では成魚は水深100mよりも深い場所にいると考えられています。伊豆大島は深海から立ち上がるような地形のため、崖のような斜面に沿って湧昇流(海水が深層から表層に向かって湧き上がるように流れる現象)が発生しやすく、今回の2種もこの流れに取り込まれて表層まで運ばれてしまったと考えられます。

 

フリソデウオ標本画像
参考画像:フリソデウオの幼魚 相模湾産 KPM-NI 35908

 

※KPM-NIは当館の資料番号であることを示す記号です。