学芸トピックス―折原貴道―
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学芸員の折原がテレビ番組で毒きのこのカエンタケについて解説しました

学芸員の折原がテレビ番組で毒きのこのカエンタケについて解説しました

2016年11月3日更新

2016年10月28日(金)放送のテレビ朝日系列の報道・情報番組「スーパーJチャンネル」の特集で、当館学芸員の折原貴道が、毒きのこ、特にカエンタケの近年の発生状況の変化などについて解説しました。


この特集は、温暖化などによる環境の変化ときのこの発生状況の変化の関係に注目し、毒きのこへの注意喚起を促す、という趣旨のものでした。特に、どんぐりの木(ナラ、シイ類)が、ある種の昆虫と菌類の相互作用で枯れてしまうナラ枯れの被害が低地林で拡大しており、枯れた木の周囲からカエンタケが見つかる事例が増えています。毒性が非常に強いので、口にしないよう注意が必要です。

なお、カエンタケは触るだけで非常に危険、という情報が広まっていますが、実際にはきのこを触る程度で中毒することはまずありません。また、カエンタケが発生することで、森に悪影響が及ぶこともありません。過剰な警戒をせず、正しい認識のもと対処することが重要です。

 

カエンタケの標本
カエンタケPodostroma cornu-damae  (標本番号:KPM-NC 25232)
2016年9月に神奈川県内で採集された標本。(フリーズドライ標本のため、生の状態の時の色と多少異なります。)