神奈川の大地[岩石・鉱物・地層・歴史]
 a15[ 変成岩 ]
 
変成岩(へんせいがん) (Metamorphic Rocks)
 どのような岩石(火成岩(かせいがん)、変成岩(へんせいがん)、堆積岩(たいせきがん))でも、あらたに圧力や温度が加えられると、別の岩石である変成岩に変わる。変成作用は、もともとの鉱物が溶けることがなく別の鉱物に変わることである。岩石の化学組成によって変成作用でできる鉱物(変成鉱物)の種類が変わる。また、変成作用の強さ(変成度)によっても変成鉱物の種類が変わる。変成岩は変成鉱物の組み合わせと、岩石の化学組成、変成度によって分類される。
図表 分類(Classification)

   

 関連項目:

a02 岩石の種類
a16 結晶質石灰岩
a17 ホルンフェルス
a18 緑色片岩
a20 角閃岩

 
片状(へんじょう)構造 (Schistose Structure)
 圧力によって変成作用を受けた変成岩は、変成鉱物が圧力の加わった方向と垂直に板状、針状に平行に並ぶ。これを片状構造(片理(へんり))という。片状の岩石は平行面で裂けやすい性質(劈開(へきかい))をもつ。岩石の化学組成によって特色のある色をもち、緑色片岩(りょくしょくへんがん)、黒色片岩(こくしょくへんがん)、赤色片岩(せきしょくへんがん)、青色片岩(せいしょくへんがん)ともよばれる。
写真 足柄上郡山北町中川焼津産緑色片岩の顕微鏡写真(オープンニコル)

   

 関連項目:

a02 岩石の種類
a18 緑色片岩
a19 紅れん石片岩
a20 角閃岩
c09 丹沢層群塔ヶ岳亜層群

 
片麻状(へんまじょう)構造 (Gneissosity Structure)
 片状構造と同じように鉱物が平行に並んだ構造であるが、劈開(へきかい)が弱く、縞模様の変形の激しいものを片麻状構造という。縞模様は、有色鉱物の多い優黒(ゆうこく)色部と無色鉱物の多い優白(ゆうはく)色部の互層(ごそう)によるものが一般的である。片麻状構造は非常に複雑な形をもち、麻糸が絡み合ったような模様になっている。
写真 長野県上伊那郡中川村渡湯産角閃石黒雲母片麻岩

   

 関連項目:

a02 岩石の種類
a04 深成岩

 

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