神奈川の大地[岩石・鉱物・地層・歴史] |
a21[ 堆積岩 ] |
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■堆積岩(たいせきがん) (Sedimentary Rocks) 岩石の破片や鉱物片が、別の場所でたまって固まったものを砕屑(さいせつ)性堆積岩という。粒の大きさ(粒度(りゅうど))と構成物の種類によって分類される。粒度による分類では、2mm以上を礫岩(れきがん)、2mm〜1/16mmを砂岩(さがん)、1/16mm以下を泥岩(でいがん)とよぶ。泥岩のうち、1/256mm以上のものをシルト岩、1/256mm以下のものを粘土岩とよぶ。構成物は、石英、長石、岩石片と基質(マトリックス)の量によって区分される。砕屑性堆積岩以外にも、化学的にたまったものや生物が形成した堆積岩もある。火山砕屑物が固まってできた火山砕屑岩(火砕岩(かさいがん))も、堆積岩の一種である。 図表 砕屑性堆積岩の粒度と成分による分類(Classification)
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
a22 礫岩 |
a23 砂岩 |
a24 さまざまな堆積岩 |
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■褶曲(しゅうきょく) (Fold) 層状構造を持つ岩石や地層が変形作用をうけて波状に曲がったものを褶曲という。褶曲の形やできかたの違いなどによって分類される。褶曲の規模は数cmのものから、山を形成する(褶曲山地)ような巨大なものまで、さまざまである。 写真 三浦市三崎町城ケ島の三崎層の褶曲
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c14 三浦層群 |
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■葉理(ようり)(ラミナ )(Lamina) 一度の堆積物の運搬で一つの地層(単層(たんそう))、堆積岩ができる。水平方向に連続して広く堆積する。単層の中に、粒径の大小、鉱物組成の違い、色の濃淡などで、縞や面状の構造ができることがある。これを葉理という。単層の境界面(層理面(そうりめん))に平行なものや斜交しているものもある。厚さは1cm以下のものが多い。 写真 三浦市三崎町城ケ島の初声層の葉理
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c14 三浦層群 |
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■級化層理(きゅうかそうり)(Graded Bedding) 堆積物がたまるとき、粒径が大きく重いものが下に、小さくて軽いものは上にたまる。このように堆積物の粒子が並んでいる単層を、級化層理という。岩石片では下が大きい正常な級化できるのに対して、軽石では上が大きい逆級化ができる。軽石が含まれている火砕岩では逆級化が形成されることがある。 写真 三浦市三崎町城ケ島の三崎層の級化層理
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c14 三浦層群 |
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■不整合(ふせいごう) (Unconformity) 地層の堆積した後、あるいは火成岩(かせいがん)・変成岩(へんせいがん)が形成された後、隆起(りゅうき)し、風化(ふうか)や侵食(しんしょく)をうけ、その上に新しい地層がたまるとき、その両者の関係を不整合という。不整合面は長い時間間隙のある不連続性を示す。不整合は、形態や規模や上下の相互関係によって、傾斜不整合、平行不整合、非整合などに分類される。 写真 横須賀市長井荒崎海岸の三崎層と関東ローム層の傾斜不整合
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c14 三浦層群 |
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■互層(ごそう)(Alternation) 2種類以上の堆積岩の重さなりが何度も繰り返されている地層を互層という。岩石間の境界は、砂岩と泥岩の互層では一方の境界が漸移(ぜんい)で他方が明瞭である。チャートと粘土岩の場合は不明瞭であることが多い。互層は、堆積岩が形成されたとき、2種類以上の堆積物が何度も供給されるところであったことを示している。 写真 横須賀市長井荒崎海岸のスコリア質砂岩とシルト岩の互層
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c14 三浦層群 |
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■ノジュール(Nodule) 堆積岩(たいせきがん)中や火成岩(かせいがん)中にある別種、または周囲の岩石とは異質な塊(かたまり)をノジュールいう。堆積岩中のものは団塊(だんかい)ともよばれ、堆積後に珪酸(けいさん)分や方解石、ドロマイトなどの成分が濃集して、沈殿(ちんでん)・再結晶化したものである。深海底にはマンガン団塊が分布している。火成岩中のものは、捕獲岩(ほかくがん)(ゼノリス(xenorith))ともよばれ、マグマが上昇中に取り込んだものである。 写真 三浦郡葉山町堀内真名瀬海岸の堆積岩中のノジュール
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関連項目: |
a02 岩石の種類 |
c07 葉山層群 |
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