神奈川の大地[岩石・鉱物・地層・歴史]
 d10[ 現在 ]
 
現在 (Present)
 神奈川県は、太平洋プレートとフィリピン海プレート、ユーラシアプレートの境界にあるため、千数百万年前から活動的な地域となっている。現在のフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界は、相模湾から足柄(あしがら)平野、酒匂(さかわ)川流域、駿河(するが)湾を結ぶ位置にある。プレート境界付近では、現在でも活動中の断層(活断層(かつだんそう))がたくさん形成されている。大磯丘陵の西縁にある国府津(こうづ)・松田(まつだ)断層や、丹沢山地の南縁をとおる神縄(かんなわ)逆断層などはその代表例である。三浦半島にも北武(きたたけ)断層、武山(たけやま)断層、南下浦(みなみしたうら)断層などの活断層が存在する。また、相模湾の海底にも相模湾断層がある。地震は、地下の岩石が破壊されたときに発生する。岩石の破壊が地表に現れたものが、活断層である。神奈川は、長い時間のさまざまな大地の営みによって、現在の姿になったのである。
図表 神奈川県周辺の主な活断層(活断層研究会,1991から)
   

 関連項目:

c27 沖積層
c02 地質図
c03 層序

 

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