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【特別展】東洋のガラパゴス 小笠原 ―固有生物の魅力とその危機―

【特別展】東洋のガラパゴス 小笠原 ―固有生物の魅力とその危機―

この展示は終了しました

「小笠原(おがさわら)」は、東京から約千キロ南方の海上につらなる小さな列島です。コバルトブルーの海に青い空、まさに南国のイメージとおりの美しい島々です。

小笠原は、その誕生以来一度も大陸とつながったことのない、絶海の孤島「海洋島」です。そして、このような島々ではガラパゴス諸島のように独特の生物が進化していきます。小笠原もその例外ではなく、地球上で小笠原にしか見られない「固有生物」が多く生育・生息しています。

この特別展では、小笠原の成り立ちから、そこに生息する固有生物たちの魅力を伝えるとともに、人間が住み始めてから次々と彼らを襲った危機的状況と、近年ようやく始まった生物多様性保全のための精力的な取り組みを紹介します。

開催期間 2004年7月17日(土曜)から10月31日(日曜)
主催 神奈川県立生命の星・地球博物館
共催 小笠原自然文化研究所
後援

環境省自然環境局南関東地区自然保護事務所
東京都立大学牧野標本館
独立行政法人森林総合研究所
独立行政法人国立環境研究所
財団法人自然環境研究センター
小笠原野生生物研究所

日本財団助成事業
競艇の交付金による日本財団の助成金を受けて実施します

展示の紹介 

(1) 東洋のガラパゴス 小笠原

小笠原がどこにあるのか、その成り立ち、どんな環境なのかを紹介します。

主な展示内容:海洋島の生物相の特徴;空から見た小笠原;小笠原の生まれるまで;各島紹介.

(2) 固有生物の魅力と小笠原の生物

小笠原に産するさまざまな固有生物を紹介します。

主な展示内容:昆虫;土壌動物(ダニ・サワダムシ・ワラジムシ・カニムシなど);海の生き物(イルカ・クジラ・ウミガメなど);魚;鳥;オオコウモリ;陸貝;淡水エビ;固有植物;キノコなど.

(3) 固有生物の危機

初期の開拓による大規模な伐採、戦後の開発により、大きなダメージを受けた固有生物たちは、今、人間が持ちこんだ「移入生物」によって危機的状況に追い込まれています。その歴史と背景、現状を紹介します。

主な展示内容:脆弱な海洋島の生態系;最強・最悪の移入生物グリーンアノール;地表性昆虫を駆逐したオオヒキガエル;在来植生を追いやる移入植物;絶滅した鳥達;絶滅に瀕する固有昆虫;絶滅に瀕する固有植物;絶滅に瀕する固有貝類;移入昆虫.

(4) 自然回復への取り組み

危機的状況におちいった固有生物を救うために、さまざまな取り組みがはじまっています。その取り組みと将来について紹介します。

主な展示内容:アカギのコントロールにむけて;聟島列島での植生回復事業;南島での移入植物駆除;オガサワラオオコウモリの保全;固有トンボを守れるか?;鳥の保全;移入種の予防.

トピックス

小笠原で最近までにわかってきた新しい情報を紹介します。

主な展示内容:幻のミイロトラカミキリ;近年発見された新種の昆虫たち;クマネズミの食害による固有植物の更新阻害など.

関連行事 -講演会・講座のご案内-

講演会「小笠原の固有生物の魅力とその保全に向けた取り組み」 終了しました

日時 9月12日(日曜)10時から16時
場所 当館ミュージアム・シアター
受付 当日会場で行います
10時 青木淳一館長からご挨拶
10時10分から11時 「夜のメッセンジャー ~オオコウモリの世界~」
稲葉慎氏(NPO法人小笠原自然文化研究所研究員)
11時から11時50分 「消えゆく希望 -カタツムリの楽園は守れるか-」
大河内勇氏(独立行政法人森林総合研究所森林昆虫研究領域チーム長)
  休憩
13時から13時50分 「翼があるのに飛ばないの? -島の鳥の不思議-」
川上和人氏 (独立行政法人森林総合研究所多摩森林科学園研究員)
13時50分から14時30分 「小笠原諸島におけるノヤギ問題」
常田邦彦氏(財団法人自然環境研究センター研究主幹)
  休憩
14時40分から15時20分 「小笠原の楽しみ方と苦しみ方 ~植物たちとのつきあいから~」
加藤英寿氏 (東京都立大学牧野標本館助手)
15時20分から16時 「小笠原の昆虫の未来は? -固有昆虫たちの危機-」
苅部治紀 (神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員)

講座 終了しました

当館の各分野の学芸員による「小笠原入門講座」を開催します。

日時 8月15日(日曜)13時30分から16時
場所 当館講義室
受付 当日会場で行います
13時30分から13時50分 「小笠原の生まれるまで」山下浩之
13時50分から14時10分 「小笠原の植物」勝山輝男
14時10分から14時30分 「小笠原の沿岸魚類相」瀬能 宏
14時30分から14時45分 「小笠原の貝」佐藤武宏
14時45分から15時00分 休憩  
15時から15時20分 「小笠原の昆虫相-カミキリムシ科甲虫を例に-」高桑正敏
15時20分から15時40分 「小笠原の鳥たち」加藤ゆき
15時40分から16時 「移入種が招いた小笠原の危機」苅部治紀

展示解説 学芸員によるガイド 

特別展示室において、展示の見どころ、トピックスについて解説を行います。

日時

7月25日・8月29日・9月19日・10月10日(日曜)

11時・13時30分(各日2回開催)

場所 観覧券をご用意のうえ特別展示室にお集まりください。

 

【特別展】東洋のガラパゴス 小笠原 ―固有生物の魅力とその危機―
開館時間
通常期(7月20日までと9月1日から)9時から16時30分(入館は16時まで)
夏休み期間(7月21日~8月31日)9時から17時30分(入館は17時まで)
休館日 毎週月曜(7月19日・9月20日・10月11日は開館)・9月14日(火曜)・9月24日(金曜)
観覧料
  特別展 常設展
65歳以上 無料
20歳以上 200円 510円
20歳未満・学生 100円 300円
高校生以下 無料
交通 箱根登山鉄道(小田急線急行乗り入れ)
入生田(いりうだ)駅から徒歩3分
国道1号「地球博物館前」交差点脇(歩道橋に表示あり)
お問合せ先 神奈川県立生命の星・地球博物館
〒250-0031 神奈川県小田原市入生田499
電話:0465-21-1515 ファックス:0465-23-8846