新しい地球像をもとめて[地球のからくり]
 1B04[ 外から地球を見る ]
 
外から地球を見る
Mission to the Earth
 私たち人類(じんるい)が地球を外から見ることができるようになったのは、最近(さいきん)のことです。よく見るには、近づいて見るのが一番ですが、私たちは長い間、地球を近くで見つづけてきました。「木を見て、森を見ず」のたとえにならないように、地球を遠くから見る必要もあります。遠くから見ると、広い範囲(はんい)を一度に見ることができます。地球をひとつの丸い球(きゅう)として見つめることができます。宇宙飛行士(ひこうし)は、宇宙からながめる地球の姿(すがた)を見て感動して、口をそろえて「地球には国境はない」と言っています。
写真 EOS

   

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リモートセンシング
 宇宙から地球を見る「目」は、私たちの肉眼(にくがん)より広い範囲(はんい)の波長(はちょう)の光を見ることができます。私たちから遠く離れた装置(そうち)を使って調べることをリモートセンシングといいます。可視光線(かしこうせん)の範囲をこえた波長も見ることができます。このような性質を生かして、例えば植物がよく反射(はんしゃ)する波長をくわしく調べると、地表の植生(しょくせい)の特徴(とくちょう)が見えてきます。海や湖の水質(すいしつ)やプランクトンのようす、地表の岩質(がんしつ)の違(ちが)いなども見えてきます。リモートセンシングのもう一つの特徴は、時間変化(へんか)を観察することができることです。1970年代から連続(れんぞく)的に地球観測(かんそく)のための人工衛星が打ち上げられています。年毎の画像を比べると、地表の変化がわかります。短い期間(きかん)に変化した原因(げんいん)の多くは、人類の活動に関係しています。
写真 雲のある地球の衛星画像(えいせいがぞう)

   

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雲のない地球の衛星画像(えいせいがぞう)
写真 雲のない地球の衛星画像(えいせいがぞう)

   

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明るい夜
 人工衛星(じんこうえいせい)は、地球が夜の地域も飛んでいます。夜はまっ暗で何も見えないと思いますが、光の点が各地に見えます。自然現象である雷(かみなり)の光もありますが、もっとたくさんの光が見えます。それは人類がつくり出している光です。都会(とかい)の電灯(でんとう)、油田(ゆでん)の煙突(えんとつ)の炎(ほのお)、日本近海(にほんきんかい)のいさり火、焼き畑の火などです。そこのような光の点は、夜であっても陸地(りくち)の形がわかるほど明るいです。
写真 ロサンゼルスの夜景(やけい)

   

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