新しい地球像をもとめて[地球のからくり]
 4B01[ 宇宙の歴史 ]
 
宇宙(うちゅう)の歴史(れきし)
History of the Universe
 すべてのもにははじまりがあります。宇宙とてその例外(れいがい)ではありません。宇宙にもはじまりがあります。「宇宙のはじまり」という言葉(ことば)をごくあたりまえのことのように使いましたが、この言葉が科学(かがく)的に使われたのは、そんなに古いことではありません。アインシュタインは、「宇宙は変らず昔からずっと今と同じような姿(すがた)であり、将来(しょうらい)も今と同じ姿でありつづける」というモデルをつくりました。それは、宇宙が未来永劫(みらいえいごう)に変わらないという当時(とうじ)の常識(じょうしき)に、アインシュタインも縛(しば)られていたからです。しかし、各種の観測(かんそく)データによって、宇宙にもはじまりがあることがわかってきたのです。
写真 星空
   

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地球の歴史

 
ビッグ・バン
 宇宙は、ビッグ・バンとよばれる大爆発(ばくはつ)ではじまりました。その証拠(しょうこ)は、3つの観測(かんそく)事実(じじつ)です。1つめは、遠くの天体(てんたい)ほど速(はや)く遠ざかっているという、ハッブルの法則(ほうそく)とよばれるものです。2つめは、ビッグ・バンの時に放出(ほうしゅつ)された光の名残が宇宙背景放射(うちゅうはいけいほうしゃ)として残っていました。宇宙をつくる元素(げんそ)は水素(すいそ)(H)とヘリウム(He)がほとんどで、それより重い元素はほとんどありません。水素とヘリウムが多いことや、その比がビッグ・バンから予想(よそう)される量(りょう)にあっていることが3番目の証拠(しょうこ)です。このようなことから、宇宙にもはじまりがあり、それはビッグ・バンとよばれるものだったと考えられています。
図表 ビック・バン
   

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宇宙(うちゅう)の晴(は)れあがり
 ビッグ・バンの時、宇宙(うちゅう)はたいへんな高温(こうおん)で、物質(ぶっしつ)もエネルギーの状態(じょうたい)でしか存在(そんざい)できませんでした。宇宙が広がっていくにつれて、温度が下がっていきます。温度が下がっていくと、さまざまな粒(つぶ)ができはじめます。粒ができはじめますと、光がまっすぐ進めるようになり「宇宙の晴れあがり」とよばれる状態になります。やがて水素(すいそ)(H)やヘリウム(He)ができます。元素(げんそ)は、リチュウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)までがつくられます。それより重い元素は宇宙の初期(しょき)にはつくられませんでした。元素ができるまでの時間は、ほんの数10万年の間だと考えられています。
図表 宇宙の晴(は)れあがり

   

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スター・バースト
 冷(さ)めていく宇宙(うちゅう)の中で元素が集まり、最初の天体(てんたい)ができます。巨大(きょだい)な天体ができては爆発(ばくはつ)します。そのようなくりかえしが短期間(たんきかん)のうちにおこります。激(はげ)しい星の形成と爆発がおこるのをスター・バーストとよんでいます。宇宙ができて数千万年の間におこったできごとです。
図表 スター・バースト
   

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銀河(ぎんが)の誕生(たんじょう)
 スター・バーストの後、銀河(ぎんが)が誕生(たんじょう)します。銀河は、宇宙のはじまりから10億年後ぐらいにはできはじめます。銀河は形や成分(せいぶん)などの違いから、楕円銀河(だえんぎんが)、レンズ状銀河、渦巻(うずま)き銀河、不規則(ふきそく)銀河に分けられています。私たちの銀河は、アンドロメダ銀河と同じような渦巻き銀河です。銀河の中では、たくさんの星が生まれます。その中の一つが、私たちの太陽系なのです。
図表 銀河(ぎんが)の誕生(たんじょう)
   

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原始太陽系(げんしたいようけい)
図表 原始太陽系(げんしたいようけい)

   

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EPACS Museum of Natural History
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