新しい地球像をもとめて[地球のからくり] |
1A03[ プレソーラグレイン ] |
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■プレソーラグレイン Presolar Grains プレソーラグレインとは、太陽系(たいようけい)の誕生(たんじょう)より前にあったもののことです。太陽系もそのまわりにあったものが集まってできたものなのです。多くの材料(ざいりょう)は元素のレベルで一度ならされて、太陽系独自(どくじ)の成分となりました。しかし、その中で、少しだけですが、もとの姿(すがた)のまま、「火の通っていない」材料が発見(はっけん)されました。それが、プレソーラグレインです。加工(かこう)されてない材料から、不思議(ふしぎ)な太陽系の歴史が読み取られています。 写真 SiC粒子(りゅうし)
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■プレソーラグレインの発見(はっけん) 隕石(いんせき)の中に風変(ふうが)わりな成分が混(ま)ざっていることが、1960年代から知られていました。その風変わりなものが分離(ぶんり)されたのは、その20年ほど後でした。最初は、酸素(さんそ)(O)やキセノン(Xe)などの同位体(どういたい)とよばれる成分で異常(いじょう)が見つかっていたのですが、今では、ネオン(Ne)、炭素(たんそ)(C)、窒素(ちっそ)(N)、けい素(Si)などでも異常が見つかっています。 写真 グラファイト粒子(カリフラワータイプ)
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■プレソーラグレインの種類 プレソーラグレインは、3種類の鉱物(こうぶつ)として発見(はっけん)されています。炭化(たんか)けい素(SiC)、ダイヤモンド(C)、グラファイト(C)です。一つ一つの鉱物は非常に小さく数ミクロンメートルから数ナノメートルくらいしかありません。それぞれの鉱物をつくっている元素やその鉱物にほんの少ししかふくまれない元素をくわしく調べていくと、いくつかの元素の同位体組成(どういたいそせい)で異常(いじょう)が発見(はっけん)されました。炭化(たんか)けい素には、組成の違うものが4種類ほどふくまれていました。最近、新たなプレソーラグレインとして、コランダム(Al2O3)や炭化チタン(TiC)なども発見されてきました。 図表 プレソーラグレインの特徴(とくちょう)
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■プレソーラグレインの起源(きげん) プレソーラグレインは、今の太陽系(たいよいうけい)ができる前からあった粒子(りゅうし)です。このような粒子のできかたを調べれば、太陽より古い時代の星のカケラの歴史がわかります。プレソーラグレインは種類ごとに別々の起源(きげん)をもっていると考えられています。炭化(たんか)けい素には、超新星爆発(ちょうしんせいばくはつ)とある特別な巨星(きょせい)でできたものや、起源のわからないものがふまれています。ダイヤモンドは超新星爆発でできたと考えられています。グラファイトの起源は、特別な星や巨星、新星(しんせい)などではないかと考えられています。非常に小さな粒子から、宇宙の不思議(ふしぎ)がのぞけます。 図表 プレソーラグレインの起源(きげん)
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EPACS Museum of Natural History
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