新しい地球像をもとめて[地球のからくり]
 4A06[ 沈みこみ帯でできる変成岩 ]
 
沈(しず)みこみ帯でできる変成岩(へんせいがん)
High Pressure Metamorphic Rocks
 変成岩(へんせいがん)は、ある岩石が別の岩石に変わったものです。もとの岩石を変成岩に変える力は、圧力か温度かあるいは両方です。圧力によりできる変成岩は、岩石がつぶされており、はがれやすくなることがあります。そして高い圧力でできる鉱物(こうぶつ)がふくまれています。高圧によってできた変成岩には、プレートテクトニクスの歴史が隠(かく)されています。
写真 三波川(さんばがわ)帯の高圧変成岩(こうあつへんせいがん)の露頭(ろとう)
   

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地球をつくる岩石
海でできる岩石

 
高圧変成岩のできるところ
 高圧変成岩とは深さのわりには、低温の環境(かんきょう)でできたものです。地球内部で低温高圧の条件(じょうけん)を満(み)たすところは限(かぎ)られています。高圧変成岩ができるところは沈みこみ帯です。ですから、日本列島の地下では現在低温高圧タイプの変成作用(へんせいさよう)がおこなわれています。大陸や列島(れっとう)には、昔できた高圧変成岩がみつかります。高圧変成岩には、沈みこみ帯でできた堆積岩(たいせきがん)や、当時の列島(れっとう)の火山や列島の下にあった花(か)こう岩がセットとなってみつかることがよくあります。高圧変成岩は、昔のプレートの沈みこみ帯を決めるための大切な証拠(しょうこ)となります。
写真 黒色片岩(こくしょくへんがん)
   

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海でできる岩石

 
黒色片岩(こくしょくへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
写真 黒色片岩(こくしょくへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真

   

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変成岩(へんせいがん)の分類(ぶんるい)
 変成岩(へんせいがん)は変成作用(さよう)によって新しくできた鉱物(こうぶつ)の組みあわせや岩石の組織(そしき)の違いによって分られます。高圧変成作用を受けた岩石は、ペラペラしたはがれやすい岩石(結晶片岩(けっしょうへんがん))から固い岩石(エクロジャイト)になります。結晶片岩も特徴(とくちょう)的な変成鉱物によってローソン石・曹長石(そうちょうせき)相(そう)、パンペリー石・アクチノ閃石(せんせき)相、緑色片岩(りょくしょくへんがん)相、藍閃石片岩(らんせんせきへんがん)相に分られます。高温変成作用は、固い岩石(ホルンフェルス、角閃岩(かくせんがん)、片麻岩(へんまがん))になり、それより高温の条件(じょうけん)では粒(つぶ)のそろった変成岩(グラニュライト)になるか、岩石によっては溶けはじめます。
図表 変成岩(へんせいがん)の分類(ぶんるい)
   

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紅(こう)れん石片岩(へんがん)
写真 紅(こう)れん石片岩(へんがん)
   

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紅(こう)れん石片岩(へんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
写真 紅(こう)れん石片岩(へんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
   

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緑色片岩(りょくしょくへんがん)
写真 緑色片岩(りょくしょくへんがん)
   

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緑色片岩(りょくしょくへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
写真 緑色片岩(りょくしょくへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
   

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藍閃石片岩(らんせんせきへんがん)
写真 藍閃石片岩(らんせんせきへんがん)
   

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藍閃石片岩(らんせんせきへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
写真 藍閃石片岩(らんせんせきへんがん)の偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
   

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海でできる岩石

 
エクロジャイト
写真 エクロジャイト
   

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エクロジャイトの偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
写真 エクロジャイトの偏光顕微鏡(へんこうけんびきょう)写真
   

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