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魚の会(うおのかい)平成24年度第3回講演会「釣り人のアオギス=いかに愛され、いかに忘れられたか」

魚の会(うおのかい)平成24年度第3回講演会「釣り人のアオギス=いかに愛され、いかに忘れられたか」

日程:2012年11月25日(日曜)

元禄時代…。生類憐れみの令で知られた五代将軍綱吉のころから、江戸の釣り人たちは江戸前の「キス」に夢中であった。それはアオギス。耳のよいアオギスを釣るため、ついに「脚立釣り」という独特の遊びの釣りさえうみだした。


江戸時代から続き、江戸前の夏の風物詩とさえうたわれたアオギスの脚立釣り。時は移ろい、1954年、日本の高度成長期が始まると、海はどんどん埋め立てられ、釣り人は遠くのきれいな海に逃げだした。水の清い川が流れこむ広い干潟にしかすめないアオギスは追いつめられていた…。そして、釣り人はアオギスを忘れてしまった。江戸前のアオギスは、いつのまにやら消えた。忘れ去られていたアオギスを再発見したのも釣り人だった。徳島県吉野川河口で、かろうじて生き残っていたアオギスを釣り、そのカラー写真を「四国三郎の遺産」と週刊釣りサンデーが報じたのが1977年8月7日号。それが全国的な大反響を呼び、北九州・豊前海のアオギス天国の再発見につながり、入浜権運動と一緒になって天然記念物指定運動となっていった…。アオギスの新種記載から、アオギスの見分け方、アオギスの歴史、アオギスの天然記念物運動、そしてアオギスの現在まで、アオギスと釣り人を巡るもろもろの物語。

講師:小西 英人(こにし ひでと)先生(釣りエッセイスト)

1954年徳島県生まれ。全日本サーフキャスティング連盟会長、全関西磯釣連盟副会長でもあった父に連れられ、物心ついてから日本全国を釣り歩いた。小学生のときは高松サーフ、中学生のときは広島サーフ、高校、大学生のときは大阪サーフと名門投げ釣りクラブで活動をした。1976年桃山学院大学社会学部在学中に、釣りの専門出版社「株式会社週刊釣りサンデー」を父とともに創設、『週刊釣りサンデー』を創刊し、カメラマンとして活躍、以来、出版編集長、週刊釣りサンデー編集長、代表取締役社長を歴任、日本全国、世界中を釣り歩いて数多くの書籍、雑誌等の編集・制作を行う。1985年釣り人向けの初めての本格的な魚類図鑑『さかな大図鑑』の編集を契機に魚類学への傾倒を深める。2003年『週刊釣りサンデー』を廃刊、以後、フリーランスの釣りエッセイスト。主な編著書に「新さかな大図鑑」・「釣魚検索」・「釣魚図鑑」(いずれも週刊釣りサンデー)、「遊遊さかな大図鑑」・「釣魚識別図鑑」・「遊遊さかな事典」・「イカ・タコ識別図鑑」・「釣魚1400種図鑑」(いずれもエンターブレイン)など。

開催日 2012年11月25日(日曜)
場所 神奈川県立生命の星・地球博物館 1階西側講義室
開催時間 14時から15時
参加方法 当日受付
料金 無料
主催

魚の会(うおのかい)

「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

問合せ先 神奈川県立生命の星・地球博物館 担当:瀬能 宏
電話:0465-21-1515 e-mail:senou@nh.kanagawa-museum.jp