形成史からテフラを見る 新期山体の形成

Hk-KlP9(T)

降下軽石層。薄いテフラであるが構成する軽石は粗粒で特徴的、ピンク色から赤紫色の軽石を多く含む。大磯丘陵東部の平塚市土屋妙園寺切通しでは層厚 20cm、最大粒径 15cm、伊勢原市高森では層厚 3cm、最大粒径 3cm(笠間・山下,2005)、横浜市泉区岡津町では層厚 12cm、最大粒径 3.5cm(笠間, 2006)。 下末吉(吉沢)ローム下部層に含まれる。この上位にある KlP-10、11、12 は特徴に乏しい降下軽石テフラであるが、KlP-10 は上部に灰色軽石の降下ユニットがあり、2 枚の軽石層に見える場合がある。KlP-11 は比較的岩片に富む。KlP-12 は上部が比較的粗粒である。火山灰土層での位置関係は KlP-11 と KlP-10 との間隔は KlP-12 との間隔より大きい。
Hk-KlP9(T)露頭写真

拡大写真を見る>>

スペ10

露頭写真:神奈川県横浜市泉区岡津町(1989.9)

鉱物写真:神奈川県平塚市土屋(2004.7)
Hk-KlP9(T)接写写真  
   

箱根吉沢下部9/Hk-KlP9(町田・新井, 1992)
他の名称/記号 KlP-9(町田, 1971a)、Klp-9・T(上杉, 1976)、SP9(関東第四紀研究会, 1970)、
CPP(野外観察での愛称: 町田(1971a)) 、
三色アイス軽石群/SIPの一部(野外観察での愛称: 三梨・菊地(1982))
分布(露頭) 平塚市土屋粟窪、伊勢原市高森、横浜市泉区など
推定体積 0.1〜1km3(町田・新井, 2003)
鉱物の特徴 opx≒cpx≒mt>ol、opx(γ)1.706-1.713(1.710) 、
1.697-1.703(1.700)バイモーダル(新井ほか, 1977)

はじめにもどる中央火口丘の形成新期カルデラの形成新期山体の形成古期カルデラの形成古期山体の形成