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鈴木 聡 (Satoshi SUZUKI)

学芸員

専門:哺乳類学・形態学・生物地理学

学位:博士(理学)

E-mail:ssuzuki@nh.kanagawa-museum.jp

イタチ、タヌキ等の食肉類を中心に哺乳類の標本を収集し、それらに基づいた形態学や分布についての研究を行っています。

2018年4月10日 更新

プロフィール

経歴

2005年3月 京都大学総合人間学部自然環境学科卒業

2007年3月 京都大学大学院理学研究科生物科学専攻修士課程修了

2012年3月 京都大学大学院理学研究科生物科学専攻博士後期課程修了

2012年4月~2013年3月 京都大学総合博物館教務補佐員

2013年4月~2016年3月 福井市自然史博物館学芸員(脊椎動物担当)

2016年4月~ 神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員(哺乳類担当)

 

所属学会

  • 日本哺乳類学会
  • 日本進化学会
  • 日本生物地理学会
  • 日本動物学会

資料収集(あつめる)

  • 神奈川県を中心に小型・中型哺乳類の捕獲調査を行い、証拠標本を集めます。
  • 哺乳類の交通事故遺体(ロードキル)やイノシシ、シカ等の有害駆除個体も集めて、標本として遺します。

調査・研究(しらべる)

1.イタチ属の種間関係

眠るイタチとメジャー

ニホンイタチを捕獲し、麻酔下で計測

捕獲器の中のイタチ

捕獲したシベリアイタチ
(上:メス、下:オス)

日本列島には、イタチと呼ばれる動物が2種生息しています。1種は日本在来のニホンイタチ Mustela itatsi で、本州、四国、九州と周辺の島々に自然分布しています。もう1種はシベリアイタチ(チョウセンイタチ) M. sibirica で、日本における自然分布は対馬だけですが、20世紀前半に関西や九州に、毛皮養殖を目的として、あるいは非意図的に船の積荷にまぎれて導入されました。現在、シベリアイタチは本州西部(福井県、岐阜県、愛知県より西)、四国、九州に分布しています。ニホンイタチより体の大きいシベリアイタチは、ニホンイタチを駆逐しながら東に分布を広げたと考えられていますが、実際に何が起こっているのかはほとんど分かっていません。2種の種間関係を生態学および形態学的観点から調査しています。
 

【ご協力をお願いします!】
現在、イタチ類の分布状況を把握し生息マップを作成するため、日本各地のイタチの写真を募集しています。ご協力、よろしくお願いいたします。
情報提供いただける方は、イタチの写真とともに撮影日時、撮影場所をメールで送って下さい。同定依頼も受け付けます。連絡先: ssuzuki@nh.kanagawa-museum.jp

2.神奈川県産哺乳類の分布に関する研究

神奈川県には約50種の哺乳類が生息しており、そのうちの約6割(30種)がレッドリストに掲載されています。絶滅危惧種の保全や外来種等の管理のためには、基礎的情報としてそれぞれの種の分布を把握する必要があります。そのため、中小型哺乳類を中心に捕獲調査を行ったり、自動撮影カメラを設置して生息状況の確認を行ったりしています。

3.食肉類の形態変異に関する研究

食肉目は哺乳類の中でも形態的多様性が高く、様々な環境に生息しているグループです。食肉目について、骨形態の種間変異や種内における地理的、性的、個体発生的変異を研究しています。

最近の論文・著作等

  • 鈴木 聡.2018.神奈川県西部の狩川下流部におけるニホンイタチの生息状況PDF(719KB).神奈川県立博物館研究報告(自然科学) (47):89-92(査読なし).
  • 鈴木 聡.2015.夏秋季の足羽山における食肉類の捕獲記録.福井市自然史博物館研究報告 (62):37-42(査読なし).
  • Wolsan, M., Suzuki, S., Asahara, M. & Motokawa, M. 2015. Tooth size variation in pinniped dentitions. PLOS One 10 (8, e0137100): 1–28(査読あり).
  • 鈴木 聡.2014.2014年秋季の足羽山におけるアカネズミApodemus speciosusの捕獲記録.福井市自然史博物館研究報告 (61):43-46(査読なし).
  • 鈴木 聡.2014. 島嶼効果研究のモデル動物としての小型食肉類.生物科学66(1):15-23(査読あり).
  • 鈴木 聡.2013.最近の福井市におけるイタチ類(Mustela spp.)の生息記録.福井市自然史博物館研究報告 (60):31-36(査読なし).
  • Suzuki, S., Peng, J. J., Chang, S. W., Chen, Y. J., Wu, Y., Lin, L. K. & Kimura, J. 2013. Insular variation of the craniodental morphology in the Siberian weasel Mustela sibirica. Journal of Veterinary Medical Science 75:575-581(査読あり).
  • Kim, S. I., Suzuki, S., Oh, J., Koyabu, D., Oshida, T., Lee, H., Min, M. S. & Kimura, J. 2012. Sexual dimorphism of craniodental morphology in the raccoon dog Nyctereutes procyonoides from South Korea. Journal of Veterinary Medical Science 74:1609-1616(査読あり).
  • Suzuki, S., Abe, M. & Motokawa, M. 2012. Integrative study on static skull variation in the Japanese weasel (Carnivora: Mustelidae). Journal of Zoology 288:57-65(査読あり).
  • Suzuki, S., Abe, M. & Motokawa, M. 2011. Allometric comparison of skulls from two closely related weasels, Mustela itatsi and M. sibirica. Zoological Science 28:676-688(査読あり).
  • 鈴木 聡・浅原正和・呉 毅・李 玉春・原田正史・本川雅治.2009.奈良県和佐又山および大普賢岳における哺乳類の捕獲記録. 日本生物地理学会会報 64:3-11(査読あり).

翻訳書

  • 本川雅治(監訳)・鈴木 聡(訳).2013.知られざる動物の世界(8) 小型肉食獣のなかま. (World of Animals 1: Mammals, by Pat Morris and Amy-Jane Beer, Brown Bear Books, UK) 朝倉書店, 120pp.

国内学会・シンポジウムにおける発表(2016年以降)

  • 鈴木 聡・樽 創・今井松健也・九郎丸正道・小薮大輔・Eo, Kyung-Yeon・木村順平, 2017年9月8日—11日. 食肉目における項靱帯. 日本哺乳類学会2017年度大会. 富山大学五福キャンパス, 富山.
  • 金子弥生・鈴木 聡・渡辺茂樹, 2017年9月11日. 日本産中小型食肉目をめぐる保護管理上の諸問題:哺乳類学会における作業部会設立の必要性. 日本哺乳類学会2017年度大会自由集会. 富山大学五福キャンパス, 富山.
  • 鈴木 聡.2016年9月.自動撮影カメラを用いた孤立森林における哺乳類の生態調査―福井県足羽山におけるケーススタディ―.日本哺乳類学会2016年度大会,筑波大学.

主な国際学会における発表(査読あり)

  • Suzuki, S., 14 July 2017. Intra- and interspecific variation of skull morphology in the two species of East Asian weasels (Symposium title: Diversity among Mustelidae: evolution, genetics, socio-ecology inform conservation in Asia and Far East). 12th International Mammalogical Congress. Perth, Australia.
  • Suzuki, S., H. Taru, K. Imaimatsu, M. Kuromaru, D. Koyabu, K.-Y. Eo and J. Kimura, July 2017. The nuchal ligaments in Carnivora. 12th International Mammalogical Congress. Perth, Australia.
  • Suzuki, S., Y. Asari and M. Kagawa, July 2015. Current distribution of the Siberian weasel in Fukui City, Fukui Prefecture. 5th International Wildlife Management Congress, Sapporo, Japan.
  • Suzuki, S., S. Peeva, S.- I. Kim, J. Oh, R. Masuda, Y. Kaneko, J. Kimura and E. Raichev, E. July 2013. Craniodental variability and sexual dimorphism of two species of the Canidae. 10th International Congress of Vertebrate Morphology, Barcelona, Spain.

外部資金

  • 2018年度 笹川科学研究助成(実践研究部門) 研究代表者

教育・普及(つたえる)

骨格標本作製実習、標本を活用した講座を行っています。今後、野外でのフィールドサイン調査実習なども行いたいと考えています。

担当している講座

  • ほねほねパズルで学ぶ動物のかたちとくらし(2017年度)
  • はく製で学ぶどうぶつのかたちとくらし(2018年度)

普及的著作物(2016年以降)

  • 鈴木 聡, 2017. 街中に残された哺乳類の貴重なすみか―河川敷―PDF(505KB). 自然科学のとびら, 23 (2): 14-15.
  • 鈴木 聡, 2017. ところ変われば友の会も変わる. 神奈川県立生命の星・地球博物館友の会20周年記念誌編集委員会編, 友の会で語る博物館の楽しみ方: 博物館友の会20周年記念誌, pp. 156-157. 神奈川県立生命の星・地球博物館友の会, 小田原.
  • 鈴木 聡, 2017. 似てる?似てない?身近な里山の中型哺乳類たち. 神奈川県立生命の星・地球博物館友の会通信, 21 (1): 6-7.
  • 鈴木 聡, 2018. 知って欲しいレッドデータ(3).水田で進行する危機.外部リンク カナロコ;神奈川新聞朝刊.
  • 鈴木 聡, 2018. わたしの選ぶ”この一冊” 「ゾウの時間ネズミの時間―サイズの生物学―」. 神奈川県立生命の星・地球博物館友の会通信, 21(4): 7.

普及講演

  • 「見たい!知りたい!調べたい!身近な野生動物」サロン・ド・小田原(対象:一般)2016年,11月