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私たちが博物館のスタッフです!

スタッフ写真

瀬能 宏 (Hiroshi SENOU)

学芸部長

専門:魚類の分類学・生物地理学・保全生物学

学位:農学博士

E-mail:senou@nh.kanagawa-museum.jp

ダイバーや釣り人、漁業従事者の方々などと連携をとりながら、魚類の標本や画像を収集し、それらに基づいて分類や分布についての研究を行っています。絶滅危惧種や外来生物の調査など、魚類の保全に向けた取り組みも進めています。

2017年5月3日 更新

プロフィール

1958年東京生まれ、京都の伏見育ち。幼少の頃から生き物が大好きで、虫採りや魚すくいに熱中したが、中学生の頃にはクモや化石にはまったことも。高校生の時に魚釣りが好きだったという単純な理由から大学は水産学科へ進学。サークル活動や先輩の影響から魚の研究に目覚める。最初はタナゴやドジョウなど日本の淡水魚の研究を目指したが、八重山諸島での河川調査を通じてハゼやボラなど汽水域の魚類に興味が移る。大学院修士課程では沖縄に在住し、サンゴ礁など沿岸域の魚も研究対象に。趣味はごみむし採りと切符集め。

経歴

タイワンメナダ

タイワンメナダ(ボラ科)修士論文用にスケッチした全形図

コンテリボウズハゼ

コンテリボウズハゼ(環境省絶滅危惧IA類)
KPM-NI 26658 沖縄島産

1981年3月
 近畿大学農学部水産学科卒業
 テーマ: シマドジョウの2倍体と4倍体の形態比較
1983年10月~1984年4月
 タイ王国チュラーロンコーン大学理学部海洋学科留学
 テーマ: タイ王国産ボラ科魚類の分類学的研究
1985年3月
 琉球大学大学院理学研究科修了 理学修士取得
 テーマ: 日本産ボラ科魚類の分類学的研究
1988年4月~1990年3月
 日本学術振興会特別研究員
1989年3月
 東京大学大学院農学系研究科水産学専門課程修了 農学博士取得
 テーマ: 世界産ボラ科魚類の系統分類学的研究

ルリボウズハゼ

ルリボウズハゼ(環境省絶滅危惧IB類)
KPM-NI 26518 父島産

1990年4月~1993年9月
 (株)益田海洋プロダクション
1993年10月~
 神奈川県立博物館
1995年1月~
 神奈川県立生命の星・地球博物館

所属学会など

  • 日本魚類学会
  • 日本生物地理学会
  • 日本動物分類学会
  • The American Society of Ichthyologists and Herpetologists
  • The Biological Society of Washington
  • Society of Systematic Biologists
  • The Society for the History of Natural History
  • 南紀生物同好会
  • 相模湾海洋生物研究会
  • 魚の会

委員会活動

アカメ

アカメ(環境省絶滅危惧IB類)
KPM-NI 29366 浜名湖産

学会

  • 日本魚類学会評議員
  • 日本魚類学会標準和名検討委員会委員長
  • 日本魚類学会自然保護委員会
    希少海産魚問題検討部会委員
  • 日本生物地理学会評議員

行政

  • 絶滅のおそれのある海洋生物の選定・評価検討会魚類分科会委員
  • 希少野生動植物種保存推進員(環境省)

タマカイ、インドネシア産

タマカイ(環境省絶滅危惧IA類)
KPM-NI 6796 47.7 mm SL
インドネシア産

タマカイ、オーストラリア産

タマカイ(環境省絶滅危惧IA類)
KPM-NI 10001 412.5 mm SL
オーストラリア産

タマカイ、海外産

タマカイ(環境省絶滅危惧IA類)
KPM-NI 16450 1275.0 mm SL
海外産

主な著書・監修書

  • 日本の淡水魚(分担執筆、川那部他編・監修、山と渓谷社、1989年、2001年二版、2005年三版)
  • 日本産魚類大図鑑(分担執筆、益田他編、東海大学出版会、1984年、1988年二版)
  • 日本産稚魚図鑑(分担執筆、沖山編、東海大学出版会、1988年、2014年二版)
  • 日本産魚類検索―全種の同定(分担執筆、中坊編、東海大学出版会、1993年、2000年二版、2002年英文版、2013年三版)
  • 日本の海水魚(分担執筆、岡村・尼岡編・監修、山と渓谷社、1997年、2000年二版、2001年三版)
  • 川と湖沼の侵略者ブラックバス―その生物学と生態系への影響(責任編集・分担執筆、日本魚類学会自然保護委員会編、恒星社厚生閣、2002年)
  • 幼魚ガイドブック(瀬能・吉野著、阪急コミュニケーションズ、2002年)
  • 日本の絶滅のおそれのある野生生物―レッドデータブック4:汽水・淡水魚類(環境省、2003年、2015年)
  • 相模湾動物誌(分担執筆、国立科学博物館編、東海大学出版会、2007年)
  • 日本のハゼ(監修、平凡社、2004年)
  • 潜水調査船が観た深海生物―深海生物研究の現在(分担執筆、藤倉他編著、東海大学出版会、2008年、2012年二版)
  • 日本の外来魚ガイド(監修・解説執筆、文一総合出版、2008年)
  • 日本の海水魚(監修、山と渓谷社、2008年)
  • 海の魚大図鑑(監修、日東書院、2010年)
  • 見えない脅威“国内外来魚”(責任編集・分担執筆、日本魚類学会自然保護委員会編、東海大学出版会、2013年)
  • ポプラディア大図鑑WONDA魚(監修、ポプラ社、2013年)
  • 失われた北川湿地:なぜ奇跡の谷戸は埋め立てられたのか?(責任編集・分担執筆、三浦・水戸自然環境保全連絡会編、サイエンティスト社、2015年)
  • 淡水魚保全の挑戦:水辺のにぎわいを取り戻す理念と実践(分担執筆、日本魚類学会自然保護委員会編、渡辺勝敏・森 誠一責任編集、東海大学出版部、2016年)

資料収集(あつめる)

リュウグウノツカイ

リュウグウノツカイ KPM-NI 27821
全長1.9m。2011年1月20日、小田原市米神沖の定置網で漁獲され、新江ノ島水族館から寄贈を受けた。

メガマウスザメ

メガマウスザメ KPM-NI 28784
全長3.47mの雌。2011年7月15日、真鶴町岩沖の定置網で漁獲され、岩漁協から寄贈を受けた。

標本

相模湾や神奈川県内の魚はもちろん、関連する地域や海域から広く標本を集めています。また、大学や博物館などの研究機関、あるいは個人で行われた研究や調査の証拠標本も受け入れています。さらに、展示や普及教育にも役立てるため、世界中の魚を「科」のレベルで網羅することを目標に収集を続けています。このようにして集められた標本の中には、学術的に研究が進んでいない種(例えば新種や新産種)も含まれています。それらは当館だけでなく、国内外の研究者に貸与され、研究のために活用されています。

魚類標本登録実績(累計)PDF(46KB)

神奈川県立生命の星・地球博物館における大型魚類標本の搬入と保存
魚類の資料整理-ステップ化とコード化によるボランティア参加の実現PDF(10.1MB)

画像

Myersina yangii

Myersina yangii
KPM-NR 76222A フィリピン
Photo N. Suzuki

Chromis brevirostris

Chromis brevirostris
KPM-NR 78171C 沖縄島
Photo T. Tsuhako

コナユキハゼ属の1種1

コナユキハゼ属の1種1
KPM-NR 156553A 沖縄島
Photo N. Shirakawa

ツキヒハナダイ(幼魚)

ツキヒハナダイ(幼魚)
KPM-NR 159217B 大瀬崎
Photo A. Mishiku

魚は生鮮時の色彩を保存することができないため、標本作製時にカラー写真を撮影して記録しています。また、ダイバーや釣り人などの協力を得て、水中写真や釣り上げた直後の魚の写真も集めています。2014年度時点でデータベース化された画像は14万6千件に達しており、「魚類写真資料データベース」として研究活動に活用するとともに、その多くを国立科学博物館と連携してWeb上に公開しています。同データベースは、英語版(FishPix)と合わせて累計4000万アクセス(2016年3月現在)を達成しました。

魚類画像登録実績(累計)PDF(51KB)

魚類写真資料データベース―市民との協働で築かれた研究ツール
魚類写真資料データベース外部リンク[外部リンク]
FishPix外部リンク[外部リンク]

調査・研究(しらべる)

フデハゼ

フデハゼ Stipodon pelewensis
KPM-NR 43449 パラオ諸島
Photo: J. Sakaue

魚類の分類や分布について、地域、日本、世界の3つのレベルを目標に研究を進めています。地域レベルの研究では、神奈川県内の河川や相模湾の魚類相、絶滅危惧種などを調査しています。日本レベルの研究では、相模湾と関連の深い黒潮流域の魚類相の解明、日本から初めて記録された魚類を報告したりしています。世界レベルの研究では、新種記載や分類学的再検討、系統解析など、魚類の多様性解明のための研究を行っています。

最近の論文・著作等

論文・著作等の一覧PDFファイル(539KB)

研究中の魚たち

研究中の魚たち

最近の学会発表等

  • 村瀬敦宣・乾 隆帝・三木涼平・宮崎佑介・小山彰彦・江口勝久・瀬能 宏・岩槻幸雄・神田 猛. 2016 (February 13-14). 宮崎県における河口域魚類相の網羅的解明に向けた基盤整備. 第27回魚類生態研究会, 鹿児島大学.
  • 渥美圭佑・馬渕浩司・瀬能 宏・井上広滋. 2016 (March 24). 琵琶湖内にみられるコイの体形の地域間変異. 第63回日本生態学会仙台大会. 仙台国際センター, 仙台.
  • 中江雅典・瀬能 宏・萩原清司・本村浩之・横山貞夫・山川 武・篠原現人・松浦啓一. 2016 (June11-12). 奄美大島および周辺海域の魚類学研究史と浅海性魚類相(予報). 日本動物分類学会第52回大会. 北海道大学札幌キャンパス, 札幌.
  • 瀬能 宏. 2016 (June 12). 歴史で語る箱根の魚の四方山話. 2016年度相模湾海洋生物研究会第38回研究発表会. 観音崎自然博物館, 横須賀市.
  • 川間公達・瀬能 宏・本村浩之. 2016 (September 24-25). 日本産イソギンポ科タマカエルウオ属魚類の分類学的研究. 2016年度日本魚類学会年会. 岐阜大学, 岐阜.

学会発表等の一覧PDF(430KB)

 

展示(みせる)

これまでに手がけた主な展示

宮本紅魚作 ミノカサゴ

宮本紅魚作 ミノカサゴ

Latimeria menadoensisの切手

インドネシアで発行された
Latimeria menadoensis の切手

ラブカ

ラブカ KPM-NI 23084

  • 2007年度 楽しい古書カタログの世界
    大博物学時代の博物図譜の花や鳥、魚などの美しい図版がカラーで紹介された海外の古書カタログを展示しました。

オランダの老舗古書店 ユンクのカタログ類

オランダの老舗古書店 ユンクのカタログ類

ハゼに関する論文・著書の別刷りや標本

陛下の著書や論文の別刷の表紙

ニコノスII

ニコノスII
益田一氏が愛用した水中カメラ
(益田安規子氏所蔵)

シマキツネベラ

シマキツネベラ KPM-NI 30603
Bodianus masudai
学名のmasudaiは益田一氏にちなむ。

ホタテエソ

ホタテエソ KPM-NI 10479
Pseudotrichonotus altivelis
益田一氏による魚類学上
最も重要な発見となった魚で、
新科新属新種として記載された。

 

教育・普及(つたえる)

担当している講座・観察会

ボランティア活動の様子

全長4.6mのウバザメの標本作製
自己実現のためのボランティア活動の一幕

  • ダイバーのための魚類学講座
    →講座の様子
  • 川と用水路の生きものを調べよう
  • 魚をもっと知りたい人のための魚類学講座
    ※上記「ダイバーのための魚類学講座」と同じ内容で実施しています。

最近3年間に行った普及講演のテーマ

海の魚の多様性や地域の魚の保全などをテーマに講演を行っています。お気軽にご相談ください。

  • 酒匂川水系のメダカの保全(対象:小学校教員)
  • 小笠原の魚たち:分布の研究からそのルーツを探る(対象:一般市民、ダイバー、ナチュラリスト、保全団体)
  • 魚の外来種問題: 最近の動向と課題(対象:一般市民、保全団体)
  • 自然史系博物館のあるべき姿と評価軸:生命の星・地球博物館の活動から(対象:博物館関係者、行政、一般市民)
  • 博物館における市民参加型データベースとその成果(対象:大学生、一般市民)
  • 小笠原の海と魚たち(対象:ダイバー、ナチュラリスト、一般市民)
  • 歴史で語る箱根の魚(対象:一般市民)
  • 神奈川県立生命の星・地球博物館におけるボランティア制度と実践例・課題・展望(対象:一般市民、教員、行政)
  • 自然史標本と博物館(対象:一般市民、保全団体、行政)

普及講演の一覧PDF(269KB)

レファレンス

魚の水中写真やスナップ写真からの同定など、魚についての様々な質問に常時お応えしています。メールでお気軽にお問い合わせください。

年度別レファレンス実績PDF(97KB)

最近の普及的著作

  • 瀬能 宏. 2016 (January 10). 海のバッファローは生き残れるか? マリンダイビング, 48(2): 137.
  • 瀬能 宏. 2016 (March 10). 錦鯉は竜になれるか? マリンダイビング, 48(4): 125.
  • 新井田秀一・瀬能 宏. 2016 (March 15). どこから見たのか?BAY OF WODAWARA. 自然科学のとびら, 22(1): 4-5.
  • 瀬能 宏. 2016 (March 15). ウグイと箱根の意外!?・・・な関係. 神奈川県立生命の星・地球博物館友の会通信, 19(4): 1-2.
  • 瀬能 宏. 2016 (March). メダカ―2種に分かれた小さな魚: ミナミメダカ・キタノメダカ. 小学館のWEB図鑑Z「日本の魚とはどのようなものか」, 第3回,外部リンク[外部リンク].
  • 瀬能 宏. 2016 (May 10). キュウリエソのネオンサイン. マリンダイビング, 48(6): 135.
  • 瀬能 宏. 2016 (July 9). コバンザメの小判. マリンダイビング, 48(8): 159.
  • 瀬能 宏. 2016 (September 10). プランクトンフィーダーの謎. マリンダイビング, 48(10): 70.
  • 瀬能 宏. 2016 (November 10). ペアの意味. マリンダイビング, 48(12): 63.
  • 瀬能 宏. 2016 (November 30). だから魚が止められない. Page 29 in 篠原現人編. We love fishes 魚好きやねん. 東海大学出版部, 秦野.
  • 細谷和海・瀬能 宏・渡辺勝敏. 2016 (December 10). レッドデータブックからみた日本産魚類の危機. Pages 3-13 in 日本魚類学会自然保護委員会編. 淡水魚保全の挑戦: 水辺のにぎわいを取り戻す理念と実践. 東海大学出版部, 平塚市.
  • 瀬能 宏. 2016 (December 24). 「内房で投げ釣りをしていたら、コバンアジの幼魚が釣れました。あまり見たことがないのですがどんな魚なのでしょうか」―私がお答えします!! 磯・投げ情報, 25(2): 90.
  • 瀬能 宏. 2017 (January 10). 放浪者. マリンダイビング, 49(2): 49.
  • 瀬能 宏. 2017 (March 10). チンは珍にあらず. マリンダイビング, 49(4): 84.
  • 樋口理紗・瀬能 宏. 2017 (March 15). モンガラカワハギBalistoides conspicillum (Bloch & Schneider, 1801). 自然科学のとびら, 23(1): 1.

普及的著作の一覧PDF(530KB)