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本当は怖いアメリカザリガニ

本当は怖いアメリカザリガニ

人間の手によって外国から日本に持ち込まれた外来種、アメリカザリガニは、日本各地で在来の生物の生息を脅かし、生態系に影響を与えています。
川崎市麻生区はるひ野の小田急線と京王線にはさまれた谷戸は、本来の自然を残すことを目的に、公園として管理されています。この公園で自然保護活動を続けている地元のボランティア団体の協力を得て、アメリカザリガニを駆除する体験を行ないました。捕獲したアメリカザリガニの個体数、体サイズ、オスメスの別などを記録し、基礎データを蓄積することに協力しました。
また、谷戸に残されている本来の自然、在来の生物を観察し、固有の生態系を維持していくことの意義や難しさについて学びました。

 

室内講義の様子

1.駆除体験に先立って、外来生物はなぜ環境問題として取り扱われているのか、ザリガニとはどのような生きものなのか、谷戸の生きものがどのように変化してきているのかについて学びました。

公園内の水域の様子

2.公園の中の水域には、地元のボランティア団体によって、事前にアメリカザリガニを捕獲するためのトラップ(わな)が仕掛けられていました。

トラップを引き上げる様子

3.竹筒を利用したトラップを引き揚げ、中に入っていたアメリカザリガニを捕獲しました。

バケツの中のたくさんのアメリカザリガニ

4.この日も沢山のアメリカザリガニが捕獲されました。

アメリカザリガニのアップ写真

5.捕獲されたアメリカザリガニの体サイズやオスメスの別を記録します。このアメリカザリガニは3対めの脚のつけ根に卵を産むための穴のような器官があることからメスということがわかります。左右のはさみの大きさが違うのは、かつてはさみを失い、そのはさみを再生させたことの証拠です。

学芸員が公園で解説する様子

6.谷戸に残された貴重な自然や、トンボをはじめとする在来の昆虫についても解説を行ないました。

場所 川崎市 麻生区はるひ野
講師

学芸員 苅部治紀佐藤武宏

地元ボランティア団体のメンバーのみなさま

開催した日 2017年9月30日