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当館の魚類画像資料が動物のふしぎな模様ができる仕組みの解明に貢献しました

当館の魚類画像資料が動物のふしぎな模様ができる仕組みの解明に貢献しました

2020年12月17日更新

大阪大学大学院生命機能研究科の宮澤清太招へい研究員は、動物の体表に見られる複雑な斑紋パターンが単純な斑紋を「混ぜる」という意外なしくみによってつくり出されてきたことを明らかにしました。この研究成果は、世界的な科学雑誌『Science』を発行している米国科学振興協会が2015年に新たに創刊したオンライン・オープンアクセスの科学雑誌『Science Advances』に日本時間2020年12月3日付けで公表されました。宮澤招へい研究員は現生魚類35,700種余りのうち、約18,000種もの魚類の斑紋パターンを分析しました。分析には19,755点という大量の画像が材料として使われましたが、この中には当館で収集している魚類の画像資料が4,253点含まれています。当館の画像資料は直接的には魚類の分布や生態、分類学といった生物多様性研究に役立てるために収集していますが、人の認知科学や生物同定アプリの開発など、時に思わぬ研究分野に利用されることがあります。今回の宮澤招へい研究員による研究のように、画像が生物進化の研究材料として直接役立てられた事例は初めてのことです。この研究成果の詳細は同大学からのプレスリリースをご参照ください。

 

魚類の模様パターン多様性の解析図
約18,000種の魚類の斑紋パターンの解析結果と斑紋パターン間の関係
複雑な迷路模様と、単純な淡色の斑点・濃色の斑点との間に強い関連性が見られる。宮澤清太氏作図

 

Resou(リソウ)大阪大学の研究専用ポータルサイト
プレスリリース:動物のふしぎな模様、どうしてできる?複雑なパターンを生み出すシンプルなしくみを解明

 

論文情報

Miyazawa, Seita. 2020. Pattern blending enriches the diversity of animal colorations. Science Advances, 6(49). DOI: 10.1126/sciadv.abb9107