おやこで貝がらを知ろう
工作や作業をしながら貝がらの特徴を知ったり、形の面白さに気づいたりしました。小学校低学年から参加できるように、テキストは無し、難しい用語は使わない、楽しく遊びながら、ということを合言葉に、まずは貝がらに親しむことを目的としました。
小さなお子さんでも、あきずに取り組めるように、20〜30分程度で完結するショートプログラムを4つ用意して、次から次へと楽しくテンポよく進めました。
午前・午後で同じ内容の講座を実施しました。
1. 「貝がらの中」がどのような形をしているか、サザエとエスカルゴ(リンゴマイマイ)の殻に寒天を流し込んで型取りをしました。
2. 巻貝の断面をこすり出して、「貝がらの中」がどうなっているのかを写し取ります。軸の「右と左」に穴が並んで見えることを確認しました。
3. 写し取った断面を観察し、巻貝は「右と左」が同じかたちをしていないことに気づきました。それに対して、二枚貝は右と左が「同じかたち」をしていることを知ります。
4. チョウセンハマグリの貝がらは右と左が「同じかたち」をしていて、同じ個体ではぴったり合うのに、他の個体とは合わせることができません。この特徴を利用して、貝合わせ遊びをしました。チョウセンハマグリの内面には光沢が無いのに、貝の中には殻の内面に「真珠のような光沢」があるものがあるということを観察します。
5. エゾアワビの殻の内側には「真珠のような光沢」の層があります。殻の外側をヤスリで削り、キラキラした層を磨き出しました。貝がらチップは「糸」を結びつけてストラップに加工します。
6. 最後に、一番はじめに寒天を入れていたサザエとエスカルゴの殻から、「糸」を頼りに寒天を抜き出しました。貝がらの中がグルグル巻きのらせんになっていることが確認できました。
場所 | 当博物館 実習実験室 |
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講師 | 学芸員 佐藤武宏・田口公則 |
開催した日 | 2018年5月5日 |