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貝殻のふしぎを調べよう「アワビ」

貝殻のふしぎを調べよう「アワビ」

貝がどのように大きくなっていくのかを調べようと思っても、貝は海の中で生活しているため、年齢や成長の様子を観察するのは大変です。そこで、養殖業者から手に入るエゾアワビの殻を使って、アワビの成長の様子を調べました。
また、アワビの殻の内面の真珠層を観察し、その真珠層を削り出してストラップを製作する工作も行いました。

 

画像説明1

1. まず最初に巻貝の不思議な特徴について観察しました。巻貝はほかの動物とは違い、子どもと大人が完全な相似形をしているため、子どもと大人が拡大コピー・縮小コピーのような関係になっています。このことについて、エゾアワビや、写真のツメタガイなどを材料に確認しました。

画像説明2

2. 養殖のエゾアワビは、孵化から何ヶ月経ったものかがわかっています。このエゾアワビを材料に、殻の長さ、殻の高さ、殻の重さなどを、ノギスと精密秤で計測しました。

画像説明3

3. エゾアワビが月齢とともにどのように成長していくか、グラフを作成して確認しました。また、それぞれ産地の異なるエゾアワビ同士で成長の様子に違いがあるのかを比較しました。

説明画像4

4. エゾアワビの殻の長さと殻の高さ、殻の長さと殻の重さの関係を比較しました。殻の長さと殻の高さの間には、単純な比例関係が成立することを見出しました。殻の長さと殻の重さの関係は単純な比例関係ではなく、殻の長さが大きくなると、殻の重さが極端に大きくなるという関係があることを確認しました。

画像説明5

5. 真珠層を削り出すため、殻の外層(殻の外側の色が濃い層)をヤスリで削っていきます。

説明画像6

6. ある程度外層を削り落としたら、サンドペーパーを使って殻を磨いていきました。順番に目の細かいサンドペーパーを使うことで、真珠光沢がより鮮やかになります。磨いたアワビの殻のチップはストラップに加工し、持ち帰りました。

場所 当博物館 実習実験室
講師 学芸員 佐藤武宏田口公則
開催した日 2017年7月29日