魚の会講演会
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魚の会(うおのかい) 平成30年度第3回講演会 「ウシマンボウ~世界一重い硬骨魚としてギネス記録に認定されるまで ~」

魚の会(うおのかい) 平成30年度第3回講演会 「ウシマンボウ~世界一重い硬骨魚としてギネス記録に認定されるまで ~」

日程:2018年11月24日(土曜)

マンボウの仲間は好奇心をくすぐられる魚です。見た目の風変わりな形態、2トンを超える巨大な体、謎だらけの生態。そんなマンボウの魅力に子供の頃に取り付かれること早20年以上。2007年から本格的に研究を始めて12年。当初は私もマンボウ属の仲間がすべて同じに見えましたが、DNA解析と形態調査を組み合わせて調査を進めていくうちに、種の微妙な形態の違いがわかるようになりました。ウシマンボウや新種カクレマンボウの発見を通して見えてきたのは、生物学の基礎になる「モノを見分ける目」を作ることの重要性です。マンボウ属の仲間はお互いに見た目がとても似ているので、現在も世界中で種の誤同定や混同が起きています。種を識別できるようになった私は、今度はそれを世界に発信していかねばなりません。今まで”世界最重量硬骨魚”はマンボウと誤解されてきたのですが、今年、ウシマンボウに修正することをギネス世界記録に認めてもらうことができました。この講演では私が研究してきたマンボウ属の分類を中心に、生態や民俗についても少し、また研究の広報活動などについてもお話ししようと思います。

講師:澤井 悦郎(さわい えつろう)氏(マンボウなんでも博物館)

1985年生まれ、奈良県出身。近畿大学農学部卒業後、広島大学大学院生物圏科学研究科へと進学し、博士号(農学)を取得。マンボウの研究を継続したいと思いつつも定職を得られず、サークル「マンボウなんでも博物館」を立ち上げて国内外で活動中。専門はマンボウ科の分類学、生態学、民俗学。著書に『黒潮の魚たち』(分担執筆)、『マンボウのひみつ』(単著)がある。「自分で研究した事は自分で広める」をモットーに、テレビ『タモリ倶楽部』、ラジオ『山田五郎と中川翔子のリミックスZ』・『安住紳一郎の日曜天国』など多数出演。『コミックマーケット』等同人イベントにも参加し、魚類学に馴染みの薄い一般の人々に研究成果の普及を図る。

開催日 2018年11月24日(土曜)
場所 神奈川県立生命の星・地球博物館 1階西側講義室
開催時間 14時から15時
参加方法 当日受付
料金 無料
主催

魚の会(うおのかい)

「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

問合せ先 神奈川県立生命の星・地球博物館 担当:瀬能 宏
電話:0465-21-1515 e-mail:senou@nh.kanagawa-museum.jp