魚の会講演会
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魚の会(うおのかい)平成24年度第2回講演会「岩手の魚類・東日本大震災」

魚の会(うおのかい)平成24年度第2回講演会「岩手の魚類・東日本大震災」

日程:2012年10月28日(日曜)

東北地方は昨年、大震災に見舞われました。魚類の生息環境や私たちの活動にどのような影響があったのでしょうか?教育の場や漁業活動の場の変化を写真でご紹介いたします。


岩手県の水域からは約560種の魚類が知られています。わが国に産する魚類のおよそ1/6に相当します。沿岸域にはアカメバル、クロソイ、アイナメ、マコガレイなどの定着性の強い魚類に加え、水温の上がる季節にはマイワシ、カタクチイワシ、ブリ、クロマグロなどの暖水系の魚類が、水温の下がる季節にはマダラ、スケトウダラ、サケ科魚類などが回遊します。沖合域も同様に季節的な変化は大きく、親潮の卓越する冬にはネズミザメなど寒海系の、黒潮の影響を受ける夏から秋にはクロカジキやバショウカジキなど暖海系の魚類が出現します。このように岩手の沿岸から沖合域の出現種には季節的な変化が顕著であるという特徴があります。淡水域では40種足らずの魚類が認められていますが、近年、様々な環境変動で種類数や個体数に減少傾向が認められています。

講師:井田 齋(いだ ひとし)先生(北里大学名誉教授)

1940年東京都生まれ。北里大学名誉教授。東京大学農学系研究科博士課程修了。農学博士。東京大学総合研究博物館、北里大学水産学部、(株)プレック研究所を経て現在に至る。専門は、魚類分類学、魚類生態学。岩手県では、河川に回帰したシロザケの成熟年齢・体型の多様性に感銘を受け、その後サケ科魚類の分類・生態に興味を深めた。趣味はスキューバダイビング、テニス、碁、自動二輪を乗り回すこと。主な著書に「魚の辞典」(共著、東京堂出版)、「日本産魚類大図鑑」(共著、東海大学出版会)、「現代の魚類学」(共著、朝倉書店)、「食材図典」(共著、小学館)、「サケ・マス魚類のわかる本」(共著、山と渓谷社)、小学館の図鑑NEO魚(監修・著、小学館)など多数。

開催日 2012年10月28日(日曜)
場所 神奈川県立生命の星・地球博物館 1階東側講義室
開催時間 14時から15時
参加方法 当日受付
料金 無料
主催

魚の会(うおのかい)

「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

問合せ先 神奈川県立生命の星・地球博物館 担当:瀬能 宏
電話:0465-21-1515 e-mail:senou@nh.kanagawa-museum.jp

【注】当初予定していた2012年8月12日(日曜)から日程変更しています。