その他の催し物
トップページ
イベント
その他の催し物
魚の会(うおのかい) 令和5年度第2回講演会「真鶴の自然教育と海の変化」

魚の会(うおのかい) 令和5年度第2回講演会「真鶴の自然教育と海の変化」

相模湾の西にある小さな港町、真鶴では、地域の博物館と学校が連携した海に関する教育活動が盛んに行われてきました。半島の海岸線には生物観察に適した平らな磯が点在しており、自然体験学習や研究のフィールドとして広く活用されています。そんな真鶴半島での海の教育活動の歴史は意外と古く、昭和29年、真鶴町岩地区に設置された横浜国立大学教育部附属の実験所(現在の横浜国立大学臨海環境センター)の開設から始まりました。この施設は開設当時から県下の小中学生の実習や校外学習にも活用され、現在に至るまで博物館をはじめとする様々な施設団体と連携し自然学習を実施しています。町立遠藤貝類博物館では、真鶴半島の自然を活かした自然教育のこれまでを踏襲し、「海の学校」として地域のNPOとの協働で磯の生物観察やプランクトン観察、ビーチコーミングなどの体験学習を通して、海に親しむ機会の創出に取り組んでいます。その一方で近年の真鶴の海では、海水温の上昇による海洋環境の著しい変化や海洋プラスチック問題など、社会全体として対策していかなければならない課題が目に見える形で山積しています。これらのことを踏まえ、海や海洋生物の魅力だけではなく、変わりゆく海という環境全体について学び改善していくための機運を地域の小さな博物館から創出していきたいと考えています。本講演では、真鶴町で行われてきた海に関する教育活動と、半島近海の海洋環境及び生物相の変化について紹介させていただきます。


クモハゼBathygobius fuscus 神奈川県真鶴 KPM-NI 36057
真鶴半島の潮だまりで普通にみられる 瀬能 宏撮影

 

KPM-NIは当館の魚類標本資料であることを示す記号です。

 

講師:栢沼勇魚(かやぬまいさな)氏(真鶴町立遠藤貝類博物館)

2000年神奈川県生まれ。北里大学海洋生命科学部海洋生命科学科卒。卒論ではトラザメの発生初期におけるグリコーゲン代謝に関する研究に取り組んだ。沼津港深海水族館を経て現在は真鶴町立遠藤貝類博物館に勤務。同館が2010年開館当時から行っている学校との連携事業「海の学校」を通して海洋生物に興味を持つ。大学時代から真鶴町を中心に海洋教育を行うNPOのアルバイトとして海洋教育に携わるようになり、海に関する教育活動を続けている。

開催日 2023年8月27日(日曜)
場所 神奈川県立生命の星・地球博物館 1階 西側講義室
開催時間 14時から15時
申し込み 事前申し込み不要・当日受付
料金 無料
主催

魚の会(うおのかい)

「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

問合せ先 神奈川県立生命の星・地球博物館 担当:瀬能 宏
電話:0465-21-1515 e-mail:senou@nh.kanagawa-museum.jp