魚の会(うおのかい) 令和6年度第2回講演会「魚類の生活史を調べる-リュウキュウアユの生活史研究を例に-」
南北に長く連なる日本列島には、4500種を超える魚類が生息し、研究が進むにつれ、毎年新しい種が付け加えられています。ところが、これらの魚類の内、生活史が解明されている種はごく一部に過ぎません。生活史の研究には、時間と根気そして若干の運が必要であり、携わる研究者の数も決して多いとはいえないのが現状です。しかし、魚類の保護や持続的有効利用のためには、産卵期や産卵場所、仔稚魚の成育場所、寿命など様々な生活史の基本的情報が必要不可欠です。島々が連なる琉球弧には多種多様な魚類が生息し、魚類研究のパラダイスと言っていい場所です。そこに生息する魚類の生活史研究の例としてリュウキュウアユを取り上げ、生活史研究の面白さをお伝えできればと思っています。
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奄美大島 住用川
KPM-NR 70340(泉 忠孝 氏 撮影)
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沖縄島 源河川
KPM-NR 166669(世古 徹 氏 撮影)
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奄美大島 住用川
KPM-NR 37789(林 弘章 氏 撮影)
講師:立原一憲(たちはら かつのり)
1958年東京都世田谷区で生まれ、高校まで神奈川県川崎市で育つ。鹿児島大学水産学部卒業、九州大学農学部農学研究科博士後期課程修了。池田湖の陸封アユの生態学研究で農学博士号取得(1988年)。九州大学農学部助手、長崎県増養殖研究所研究員を経て、1994年から琉球大学理学部海洋自然科学科に勤務、2023年退職。専門は魚類の生活史。琉球大学在任中は、琉球列島に生息する淡水魚から海水魚にいたる様々な分類群の魚類375種の研究に携わる。中学時代に始めた釣りを今でも続け、釣った魚は現在703種。退職後も沖縄県、鹿児島県、環境省、内閣府などの各種委員を引き受けている。
開催日 | 2024年8月11日(日曜) |
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場所 | 神奈川県立生命の星・地球博物館 1階 西側講義室 |
開催時間 | 14時から15時 |
申し込み | 事前申し込み不要・当日受付 |
料金 | 無料 |
主催 |
魚の会(うおのかい) 「魚の会(うおのかい)」は、研究や産業、趣味を通じて「魚」に携わる人々が気軽に集い、親睦をはかり、あわせて水圏の環境保全に寄与することを目的として活動しています。第一線で活躍されている著名な先生をお招きして開催している年4回の講演会には、どなたでも自由に参加できます。お知り合いの方もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。 |
問合せ先 |
神奈川県立生命の星・地球博物館 担当:和田英敏 電話:0465-21-1515 e-mail:wada.kpm-ni@nh.kanagawa-museum.jp |