[人と大地と]
 1E01[ 海洋地殻をつくる岩石 ]
 
玄武岩(げんぶがん)
basalt
産地:オーストラリア 西オーストラリア州マーブルバー
マントル内部でできた玄武岩質のマグマが上昇して海底面近くで冷え固まるか、海底面に噴出してできる火山岩(かざんがん)です。玄武岩の下にひろがる層状はんれい岩と、玄武岩の上に堆積したチャートとともに、海洋地殻(かいようちかく)をつくります。画像の標本は、約30億年前の中央海嶺で噴出した溶岩です。
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.関連項目:

1B02 大陸をつくる石
1E01 海洋地殻をつくる岩石
1E04 沈み込み帯でできる岩石
1E05 大陸地殻をつくる岩石
1E06 マントルをつくる岩石

 
層状(そうじょう)はんれい岩
layered gabbro
産地:キプロス トロードス
中央海嶺(ちゅうおうかいれい)で上昇してきた玄武岩質のマグマが、海底面にとどく前に海底下で冷えて固まってできる層状の深成岩(しんせいがん)です。この上に、海底面に達して噴出した玄武岩溶岩とその上に重なるチャートがあわさって海洋地殻(かいようちかく)を構成しています。
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.関連項目:

1E03 島弧地殻をつくる岩石
1E06 マントルをつくる岩石

 
チャート
chert
産地:オーストラリア 西オーストラリア州マーブルバー
ケイ酸分の多い硬い堆積岩(たいせきがん)です。先カンブリア時代のものは、海の中の無機的(むきてき)なケイ酸分が沈殿(ちんでん)してできた化学的堆積岩ですが、古生代(こせいだい)以降のものは、ケイ酸分を殻に持つ放散虫(ほうさんちゅう)などの微生物(びせいぶつ)の死骸(しがい)が降り積もってできた堆積岩となっています。中央海嶺(ちゅうおうかいれい)でできる層状はんれい岩や玄武岩とともに、海洋地殻(かいようちかく)をつくります。画像の標本は、約35億年前の化学的堆積岩です。
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.関連項目:

1B01 海底をつくる岩石
1C01 酸素の大発生
3E02 岩石の形と模様

 
石灰岩(せっかいがん)
limestone
産地:中国広西壮族自治区桂林
大洋底(たいようてい)の中にそびえる海山(かいざん)の頂上部に、石灰質(せっかいしつ)の殻(から)を持つ微生物(びせいぶつ)の死骸(しがい)が堆積(たいせき)してできた石灰岩や、海洋島(かいようとう)の周辺に発達したサンゴ礁が、二酸化炭素(にさんかたんそ)を固定して石灰岩となったものなどが、海洋地殻(かいようちかく)の一部を作ります。
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.関連項目:

1C01 酸素の大発生
1D01 さまざまな時代に生きた生物
4B01 神奈川の石材
4B02 日本の石材
4B03 世界の石材

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