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地球を考える

地球を考える

展示室1階の画像地球誕生 地球の仕組み 生命が変えていく地球

Ⅰ 地球誕生

水と緑に覆われた生命の星、私たちの地球は、どのようにしてできたのでしょう。
地球誕生のなぞを、隕石やクレーターを手がかりにして探り、46億年前に始まった地球形成の壮大なドラマをたどります。

地球誕生の展示室の画像

いん石のいろいろ Meteorites

マンドラビラ隕石の画像

地球に落ちてくるいん石(隕石)は、宇宙からの「贈り物」です。いん石の中には、宇宙や地球の誕生のなぞをとき明かす、大切なカギがひめられています。

いん石には、鉄からできた鉄いん石、石からできた石質(せきしつ)いん石、鉄と石からできた石鉄(せきてつ)いん石があります。地球に落ちてきたいん石の中には、月や火星から飛んできたと考えられているいん石もあります。

さまざまなクレーター Craters

月のクレーターの画像

月を望遠鏡で観察すると、さまざまな大きさの丸いくぼみがたくさん見られます。このくぼみはクレーターとよばれます。

太陽系の探査が進むと、火星や水星、金星など、ほかの惑星にもクレーターが発見されるようになりました。また、ハレーすい星や火星、木星の衛星にも発見されています。

クレーターは、太陽系のさまざまな星から見つかりました。そして、私たちの地球にもクレーターがいくつも見つかっています。

クレーターの形成 Crater Formation

クレーター、このふしぎな「くぼみ」はどうしてできたのでしょう。それは、長いあいだのなぞでした。

さまざまな星にあるクレーターの観察やクレーターができた年代の研究、衝突実験などからクレーターのなぞが、とき明かされました。そして、クレーターはいん石が星の表面にぶつかってできた「衝突のあと」であることが確かめられました。

地球にも、いん石衝突のすさまじさを物語る証拠が残されています。

シャッターコーンの画像 テクタイトの画像

最初の陸と海 Origin of Oceans and Continents

マグマの海におおわれていた原始地球は、微惑星の衝突がおさまると冷えはじめました。地表が300℃ほどに冷えたころ、雨が降りだしました。長い間雨が降りつづき、熱い地表は冷やされました。地表では雨水が洪水となって流れ、低いところにたまって海をつくりました。厚かった雲はやがて薄くなり、太陽が顔をだしました。
原始地球は「水の惑星」に生まれ変わったのです。
アカスタ片麻岩の画像 最古の岩石展示の画像

Ⅱ 地球の仕組

46億年前に誕生した地球は、その後、時間をかけてはげしい活動をくり返し、さまざまな景観をつくりだしました。
いま、地球上で見られる景観や岩石から、生きている地球の仕組や営みを探ります。

地球の仕組展示室の画像

地球の熱放出の現場 Thermal Emission from the Earth

地球の内部には熱エネルギーがたくわえられ、さまざまな活動の「もと」になっています。火山活動もその一つです。
火山は陸地での噴火ばかりでなく、海の底でも、さかんに活動しています。深い海底の火山は、海底の圧力で、はげしく爆発することはありませんが、溶岩を噴出したり、鉄や銅の化合物を熱水とともに、煙のように噴き出したりしています。
火山は、地球内部の熱エネルギーを放出している現場なのです。
トラバーチンの画像 エトナ火山の画像

熱放出のメカニズム Heat Release System

地球儀の画像

地球は、岩石がドロドロにとけたマグマの海におおわれていました。やがて冷えて地表はかたまり、地殻(ちかく)という固い岩石の層がつくられました。地殻の下にはマントルという岩石の層があり、熱エネルギーをたくわえています。マントルは、対流によって地球内部の熱を地表に運びます。この熱の多くは、マグマの活動に使われます。マグマの活動によって、新しい地殻がつくられたり変化したりします。

地球の営みがつくった景観と岩石 Landscape and Rocks on the Earth

柱状節理の壁の画像

地球には、いたるところに、目をみはるようなすばらしい景観があります。このような景観、美しい結晶、変わった岩石は、地球内部の熱エネルギー放出による火山活動や地震、流水のはたらきによる侵食や堆積、大気や水のはたらきによる風化作用など、地球の営みによってつくられたものです。このすばらしい景観や岩石、鉱物には、長いあいだ活動をつづけてきた、地球の歴史が記されています。

Ⅲ 生命が変えていく地球

マグマの海におおわれていた地球は、やがて冷え、「海」をつくりました。
この海の中で「生命」は誕生しました。
地球のつくった生命が、地球の環境を大きく変えていく営みを探ります。

岩石の壁展示の写真

生命が大気環境を変えた Life Changed the Early Atmosphere

原始地球の大気は、二酸化炭素やチッ素、水蒸気などが主な成分で、酸素はふくまれていませんでした。地球に生まれた生命は、地球を大気に酸素をもつ、ただ一つの惑星に変えたのです。生命がつくりだした酸素は、生物の進化にも大きな影響をあたえました。また、生命のはたらきは、原始地球の大気にたくさん含まれていた二酸化炭素をヘらし、酸素が多い大気に変えました。やがて地球は、生物大繁栄の時代をむかえます。

ストロマトライトの画像 縞状鉄鋼層の画像

生命あふれる地球 The Planet of Life

地球に誕生した生命は、大気や海水の変化とともに進化しました。光合成をおこなう生命が出現すると、大気中の酸素が増えオゾン層ができました。オゾン層により紫外線が吸収されたことで陸上も生物の舞台となっていきます。植物は水中から水辺へ、そして陸上へと生活の場所を広げ、さらに大量の酸素をつくるようになりました。やがて、殻や骨格をもった生物の登場、「食う − 食われるの関係」が生まれ、生物多様性の増加を加速させました。上陸した動物は、より多くの酸素を使えるようになり、恐竜のような巨大な生き物も現れました。貴重な化石が過去の地球を物語ってくれます。

三葉虫の眼の画像 ウミユリの画像

アンモナイトの壁の画像

学芸員の展示余話

展示室で語り切れない特別な内容を紹介します。