学芸トピックス―瀬能 宏―
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学芸トピックス―瀬能 宏―
特別研究員の宮崎と学芸員の瀬能が生物多様性データベースに関する論文を発表しました

特別研究員の宮崎と学芸員の瀬能が生物多様性データベースに関する論文を発表しました

2014年5月29日更新

学芸員の瀬能が主宰する当博物館の魚類写真資料データベースは、1994年から2014年までに約13万点の魚類写真を収録することができました。このような多くの写真資料の収集には、市民(特にダイバー)の参加が重要な役割を果たしました。一方、2003年からは、特別研究員の宮崎もボランティアの一人として参加しているWEB魚図鑑との受動的な恊働も実施され、釣り人の貢献も増えてきました。魚類写真資料データベースに登録された魚類写真の場合は、再検証可能な証拠として、実際に魚類分類学や生物地理学等の学術研究に貢献してきました。

この二つのデータベースの活動履歴と恊働の結果を分析し、近年の情報科学技術の発展による生物多様性データベースの将来的な在り方について検討した成果を、オランダの科学雑誌、バイオダイバーシティ・アンド・コンサベーション(Biodiversity and Conservation)に論文として発表しました。

Miyazaki, Y., A. Murase, M. Shiina, K. Naoe, R. Nakashiro, J. Honda, J. Yamaide & H. Senou, 2014. Biological monitoring by citizens using Web-based photographic databases of fishes. Biodiversit and Conservation, 23(9): 2283-2391.
http://link.springer.com/article/10.1007/s10531-014-0724-4
doi:10.1007/s10531-014-0724-4

 

解説図
生物多様性に関する情報統合のための技法:
当館の魚類写真資料データベースと民間のWEB魚図鑑との対比