【企画展】石展2 ―かながわの大地が生み出した石材―
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展示内容紹介
私たち人類は、石を暮らしの中で利用してきました。日本でも石器時代から現在まで、時代を超えて石が使われてきます。神奈川の大地を代表する丹沢山地や箱根火山、大磯丘陵、三浦半島なども、それぞれが特徴のある石でできています。神奈川の大地に暮らした人たちは、生活に必要な道具の素材として、地元の石を使ってきたのです。
神奈川県の石材をテーマとして、2015年度に神奈川県立歴史博物館との共催で「石展 かながわの歴史を彩った石の文化」を開催しました。企画展「石展2」は、その続編にあたるものです。石材の素材となった石に注目し構成しました。
本企画展では、石材として使われた各種の石の特徴、産出した地層や岩石、また採石した場所(丁場)や作られた製品などを紹介します。
神奈川の大地をつくる石から、どのような石材が生み出され、どのように使われてきたか、本企画展によって「石」がより身近な存在となっていくことでしょう。
第1章 神奈川の石材
神奈川県は、約1億年前の恐竜がいた時代にできた県北部の地層から、フィリピン海プレートの運動が関わってできた丹沢山地や三浦半島の地層、そして箱根火山の噴出物など、様々な地層からできています。人々は、これらの地層を構成する岩石を、利用の目的や調達のしやすさなどに応じて臨機応変に使ってきました。本章では神奈川県内に産する石材を、自然科学と人文科学の両面から紹介します。
取り上げている石材
箱根火山
かま石(かまいし)、黒曜石(こくようせき)、矢佐芝石丁場の石(やさしばいしちょうばのいし)、早川石丁場の石(はやかわいしちょうばのいし)、石橋石丁場の石(いしばしいしちょうばのいし)、富士小松石(ふじこまついし)、根府川石(ねぶかわいし)、本小松石(ほんこまついし)、新小松石(しんこまついし)、真鶴半島の採石、白丁場石(しろちょうばいし)、箱根火山後期中央火口丘の石、久野石(くのいし)、風祭石(かざまつりいし)、湯本石(ゆもといし)
丹沢山地
七沢石(ならさわいし)、日向石(ひなたいし)、煤ヶ谷石(すすがやいし)、戸川砥(とかわと)、田代石(たしろいし)、塩田石(しょだいし)、六方石(ろっぽうせき)、セラドン石を含む凝灰岩(せらどんせきをふくむぎょうかいがん)
三浦半島
佐島石(さじまいし)、鎌倉石(かまくらいし)、池子石(いけごいし)、鷹取石(たかとりいし)、かまど石(かまどいし)、大磯砂利(おおいそじゃり)、シンドウサキの石、高麗寺の石(こうらいじのいし)
第2章 石を加工する道具
石工(いしく)職人は、石を切出して製品に加工するまでの工程において様々な道具を使用します。ここではその工程と道具を1鍛冶、2切出し、3加工・仕上げの3つにわけてご紹介します。これらの道具は、動力による機械化が進む以前に厚木市七沢で使用されていたものです。
第3章 石材と関わりのある人々
人々の身近にある石は、古くからさまざまな形で利用されてきました。神奈川でも旧石器時代(約3万5千年前)から使われてきたことがわかっています。そして石は身近な道具としての利用から、ある種類の石を加工して利用する人々が現われ、さらに石を流通させて利益を得る人も現れました。本章では、神奈川の石材と関わった「人」について、「人」の視点から紹介していきたいと思います。
第4章 箱根ジオパーク
石材と関連のある箱根ジオパークのジオサイトを紹介します。
企画展リーフレット「神奈川のおもな石材産地と石造物」
企画展開催にあわせて、神奈川県のおもな石材産地と石製品などをコンパクトに紹介したリーフレットを企画展展示室で配布しています。
関連行事
ワークショップ 終了しました
セラドン石でストラップをつくろう
丹沢に見つかる緑石「セラドン石」を材料にしたワークショップです。東丹沢の地層やセラドン石のお話を聞いた後、セラドン石を磨いてストラップをつくります。
ワークショップの様子をご覧いただけます。
日程 | 12月18日(日曜) |
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開催時間 | 13時から16時 |
場所 | 当博物館 3階実習実験室 |
対象 | 小学生以上(小学校1年生から3年生は保護者同伴) |
定員 | 24人 |
傷害保険 | 1人・1日50円 |
講師 | 田口公則・山下浩之(当博物館学芸員)、門田真人(当博物館外来研究員) |
参加方法 | 事前申し込み制 |
申込締切日 | 2016年11月29日(火曜) |
観察会 終了しました
石材に使われた箱根火山の溶岩の観察
午前中は石材として使われた箱根火山の溶岩の講義と展示解説。午後は博物館から石垣山一夜城に至るコースで石材を観察します。
日程 | 2017年1月21日(土曜) |
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開催時間 | 10時から15時 |
場所 | 当博物館から石垣山一夜城方面 |
対象 | 中学生、高校生、学生、大人、教員 |
定員 | 30人 |
傷害保険 | 1人・1日50円 |
講師 | 山下浩之(当博物館学芸員) |
参加方法 | 事前申し込み制 |
申込締切日 | 2016年12月20日(火曜) |
第123回 サロン・ド・小田原 終了しました
演題 | 「七沢石に迫る」 |
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話題提供 | 門田真人(当博物館外来研究員)、新井裕美 氏(神奈川県立歴史博物館学芸員)、田口公則・山下浩之(当博物館学芸員) |
日程 | 2017年2月4日(土曜) |
時間 | 14時から16時20分(13時40分より受付) |
場所 | 当博物館 1階 講義室 |
対象 | どなたでも(申し込み不要) |
参加方法 | 無料 |
シンポジウム 終了しました
地質、歴史、民俗、考古の学芸員による多角的な視点で”石”を捉えた「石展」。展示をふりかえりながら、コラボで見えてきたものは何かを探ります。
シンポジウム | 「『石展』からみえてきたもの:人文系および自然系博物館の共催展示を読み解く」 |
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講師 | 丹治雄一氏・新井裕美氏・鳥居和郎氏・千葉 毅氏(神奈川県立歴史博物館学芸員)、高橋直樹氏(千葉県立中央博物館)、佐々木健策氏(小田原市観光課)、田口公則・山下浩之(当博物館学芸員) |
日程 | 2017年2月18日(土曜) |
時間 | 13時から16時20分 |
場所 | 当博物館 1階 講義室 |
対象 | 大人 |
定員 | 80人(申し込み不要) |
参加費 | 無料 |
展示概要
2016年度企画展「石展2 ―かながわの大地が生み出した石材―」 | |
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開催期間 | 2016年12月17日(土曜)〜 2017年2月26日(日曜) |
開催時間 | 9時から16時30分(入館は16時まで) |
観覧料 | 無料(常設展示室への入場には観覧券が必要です) |
主催 |
神奈川県立生命の星・地球博物館 神奈川県立歴史博物館 |
共催 |
箱根ジオパーク推進協議会 神奈川新聞社 |